キャンプ向けカーキャリア3選 かっこよくて実用的
特集 厳選!キャンプ用品の収納グッズ(番外編)

キャンプを快適に楽しむためには、多くのキャンプ道具が必要となる。それらをまとめて保管・運搬できる収納グッズも、キャンプには欠かせない。今回は車の積載スペースが増えるキャンプ向けのカーキャリアを取り上げる。実用性はもちろんのこと、デザイン性も高く評価されている3モデルを厳選した。
幅広い車種に設置できるバスケットタイプ

米国最大のヒッチメンバー(車の後ろにトレーラーを連結するための器具)ブランド、CURT(カート)の「18115 ルーフラック」は、多くのキャンパーから支持されているキャリアのひとつ。さまざまなクロスバーに対応し、軽自動車から大型の多目的スポーツ車(SUV)まで取り付けられる汎用性の高さも人気の理由だ。
シンプルなバスケットタイプのカーゴキャリアは、実用的で見栄えもいい。メード・イン・USAならではの武骨なルックスは、オフロード車と相性がよく、小振りなのでコンパクトカーにもよく似合う。車種を問わず、取り付けるとアウトドアな雰囲気を作り出す。
コンパクトながらキャンプ道具をしっかり積むことができ、価格が手ごろなところも魅力だ。専用のカーゴネットや防水バッグも別売りで展開があり、積載量をアップできる延長用エクステンションも用意されている。
カートの正規輸入代理店オートプロズ(福井県勝山市)は「2021年7月は前月比2倍の個数が売れた」と話す。



ルーフだけでなくリアにも取り付けられる

「キャンプ用品の多様化に伴いルーフキャリアの購入者が増加している」と話すのは、ルーフキャリアブランド・INNO(イノー)を展開するカーメイトのINNOカンパニー・シニアマネージャーの松田寿久氏。さらに「最近のキャンプユーザー層は車の見栄えを重視する人が増えている」という。
このようなファッション性にもこだわるキャンパーから注目を集めているカーキャリアが、同社の「ルーフデッキ」シリーズだ。ルーフに装着でき、また車両後部に取り付けたヒッチメンバーにも固定できる点を特徴とする。
ヒッチキャリア(車の後ろに取り付けるキャリア)は北米やオーストラリアで人気が高く、見栄えがいいことから日本でも注目されている。これまで日本で展開されていたヒッチキャリアは海外仕様の輸入品が多かったが、本製品は日本の法規に対応する仕様のため、国内のユーザーも安心して使用できる。
本体は直径55ミリメートルのアルミ製の極太パイプで迫力がある。キャンプ道具を収納したコンテナボックスを載せると、北米スタイルのアウトドアを楽しむような武骨なスタイリングを実現する。別売りのレールキットを使えばバスケットスタイルになるため、より荷物を積載しやすいだろう。
19年7月にルーフデッキシリーズを発売し、以降ラインアップを拡充してきた。「21年4~6月のシリーズ全体の売り上げは、前年同月比3倍以上」(松田氏)で、主にクロスカントリー4WDやSUVのユーザーから好評と話す。リアに装着できるため、ルーフ装着時の車高が気になるユーザーにも支持されているという。



折りたたみ可能なルーフボックス

キャリアに積んだ荷物をしっかり保護できるルーフボックスも人気が高い。しかし樹脂製のハードタイプのルーフボックスは価格が高く、立体駐車場などの高さ制限もあり、なかなか購入に踏み切れない人もいるはず。
こういったユーザーの悩みを解消すべく開発されたのが、Terzo(テルッツォ)の「バミューダフレックス」だ。荷室がポリエステル素材のため、使わないときは簡単に取り外すことができ、折りたたんで保管できる。荷物未積載時は、荷室部を折りたたんだ状態でも走行可能(時速90キロメートル以下)。
金属製のインナーフレームとテンションバーを採用しており、樹脂素材のルーフボックスと同等の強度を確保。重い荷物も安心して入れられ、フレームがあることで走行時の不快なバタつきも抑えているという。
はっ水加工が施されているため雨にも強く、取り外し可能な底板付きで荷物を安定して収納できる。左右両開きで使い勝手がよく、両サイドにキーロックが搭載されている点も見逃せない。
荷室は570リットルと大容量で、ファミリーキャンプのかさばる荷物もしっかり収納できる。このほかコンパクトカーに適した容量370リットルサイズも展開している。
テルッツォを展開するPIAA(東京・文京)のデジタルマーケティング部・浅沼亮氏は、「キャンプやアウトドアでのボックス需要が高まっており、21年3月と4月の販売数は前年同月と比べて約2倍」と話す。40代のファミリーキャンプ層の購入が多く、コンパクトカーのサブトランクとしても支持を得ているという。



(ライター 津田昌宏)
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