ソニーのワイヤレスイヤホン 周辺ノイズさらに削減
ソニーの「WF-1000XM4」は、ノイズ低減機能に優れたワイヤレスイヤホン。売れ筋だった従来機種からノイズ低減機能をさらに強化し、防水機能を加えて小型化した。
ハイレゾ音源をBluetooth経由で伝送できる音声圧縮技術「LDAC」を採用。対応したスマートフォンや音楽プレーヤーなどと併用するとハイレゾ音源を再生できる。非対応の機種でもハイレゾ相当の音質まで向上できるという。イヤホンの音質はかなり良好で、強力なノイズ低減機能で作り出した無音に近い環境の中、高音や低音を響かせながら癖のない澄んだ音が鳴る。騒がしい場所でも心地よく音楽鑑賞できる(図1)。

実売価格 3万3000円前後
●型式:密閉、ダイナミック●ドライバーユニット:6ミリ●重さ:7.3グラム(イヤホン、片側)●連続音声再生時間:8時間(ノイズ低減機能有効時)●充電時間:約1.5時間●通信方式:Bluetooth 5.2●最大通信距離:10メートル●対応Bluetoothプロトコル:A2DP、AVRCP、HFP、HSP●対応コーデック:SBC、AAC、LDAC
独立タイプとしてはかなり小型
本体は小型で軽く、耳につけっぱなしにしても邪魔にならない(図2、図3)。


充電器を兼ねたケースも小型軽量で持ち運びしやすい。イヤホンは1回の充電で最大8時間再生できるので、日中の利用なら充電はほぼ必要ない。ケースで2回分の充電も可能で、最大24時間の動作をうたう。1日1時間程度の利用なら、2週間以上もケースを充電しなくて済む(図4)。

ワイヤレス充電にも対応しているので、手軽に充電できるのもよい(図5)。

ハンズフリーの通話機能も充実している。指向性のマイクだけでなく骨伝導センサーも備えており、声のみを正確に拾う。音声に周囲の雑音はほとんど入っていなかった(図6)。

密閉性の高いイヤーチップが付属
イヤーチップは耳側に厚みのある形状を持つ。柔らかい素材を利用しているためか、耳の穴の中にしっかりと密着し、適度な密閉状態を作り出す。音量を上げても周囲に音が漏れることはなかった(図7)。

イヤーチップは3種類が付属しており、大きさを選べる。アプリには耳の密閉具合を確かめる機能があり、大きさを選びやすい(図8)。

アプリでノイズ低減機能を管理
音質の設定や機能はスマホのアプリで指定できる。ノイズ低減機能のほかに外音取り込み機能があり、取り込みの強弱を指定できるので用途によって使い分けがしやすい(図9)。

アプリで特に優秀なのが、行動によってイヤホンの動作モードを切り替える機能だ。これを使うと、歩いているときや運動しているときは外音取り込み機能に、止まっていたり交通機関で移動したりするときはノイズ低減機能に自動的に切り替わるので、いちいち動作モードを切り替えなくてよい。場所による切り替えも可能で、家では音楽重視、職場では通話重視といった設定も可能だ(図10)。

驚きのノイズ低減機能
ノイズ低減機能はかなり強力だ。自宅やオフィスだけでなく、街中や電車内で使っても周囲の雑音がほぼ何も聞こえなくなり無音に近い状況を作り出せる。ただ、音楽を聴いていると話しかけられた声や放送によるアナウンスもほぼ聞こえなくなるので、状況に合わせて外音取り込み機能と切り替えて使ったほうがいいだろう(図11)。

(ライター 田代祥吾)
[日経PC21 2021年10月号掲載記事を再構成]
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