最新ノートパソコン選び 覚えておきたいキーワード7
最新ノートPC予算別ナンバー1決定戦
ノートパソコンの2021年春モデルが登場した。春は新生活シーズンとあって、パソコンが一番売れる時期である。今年も魅力的なパソコンが数多く発売された。また昨年以降、ニーズが高まっている在宅ワークをスムーズにこなせるようなパソコンも多い。
そこで今回、最新モデルの特徴と製品選びのポイントを解説する。次回以降は、予算を5万円前後、10万円強、15万円前後、20万円以上という4つに区切り、各予算で購入できる最新ノートパソコンや注目機種をピックアップ。各製品をじっくりチェックして、機能や特徴を紹介する。
近々パソコンの購入、買い替えを検討している人は、想定している予算で自分にぴったりの1台を見つけてほしい。
キーワードは7つ、最新のライゼン搭載機も登場
製品のチェックに先立って、最新モデルの注目ポイントを見ていこう。今回はキーワードを7つ挙げた。
まずはパソコンの頭脳であるCPU(中央演算処理装置)をチェックする(図1)。2021年春モデルでのトピックは、米アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)製ライゼンのノート向けCPUで最新となる第4世代が登場したことだ。富士通のスタンダードノート「ライフブックAH」シリーズなど、一部の製品がいち早く搭載モデルを投入している。一方、米インテル製CPUを採用する最新モデルは、上位から下位まで大半が第11世代コアiプロセッサーを搭載する。

CPUの世代やシリーズの確認方法は図2の通り。主要なCPUについては、実際に搭載機を使ってベンチマークテストを行った。その結果が図3のグラフだ。注目の第4世代ライゼンはさすがの性能だった。第11世代コアiも遅いわけではないが、マルチコアのテストだと差がついた。


次に端子類。転送速度が速いUSB4などの端子を採用する製品が増加した(図4、図5)。


SSDの転送速度も向上、高まる14型ノートの存在感
さらに3番目のポイントとして、内蔵SSDの転送速度もPCIe 4.0対応により、従来よりも2倍近く高速化した製品が増えている(図6、図7)。


4つめのポイントは、ホームモバイルと位置付けられる14型ノートの存在感が高まっていること(図8)。

縦の表示領域が広がる
5つめは同じくディスプレーのトピック。縦横比が16対10や3対2など、縦の表示領域が広めのモデルが海外メーカーを中心に増加しているのも特徴だろう(図9、図10)。


「Wi-Fi6」が標準に
Wi-Fiも高速化している。「Wi-Fi6」と呼ばれる最新規格がパソコン側で標準になったのが6番目のポイントだ(図11)。

軽量化目指し、素材にカーボンも
最後は軽量化。注目は本体に使われている素材で、これまで軽量マシンにはマグネシウムリチウム合金などを採用していたが、さらなる軽量化を目指し、カーボン素材に目を付けた製品が出始めている(図12、図13)。


(ライター 原如宏、写真 スタジオキャスパー)
[日経PC21 2021年6月号掲載記事を再構成]
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