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富士フイルムX-S10 強力手ぶれ補正、驚きの415グラム

NIKKEI STYLE

富士フイルムからとても軽くてコンパクトながら、上位機種譲りの写りとボディー内手ぶれ補正機能を搭載したミラーレス一眼カメラが登場した。この「X-S10」は、直販サイトで13万2000円(税込み)とリーズナブルな価格ながら、大きく握りやすいグリップを備え、本格的な撮影もこなす実力派に仕上がっていた。

「X-S10」のボディー重量は約415グラム(バッテリー、SDカードを含まない場合。2つを含む場合は465グラム)。大きく握りやすいグリップを手にするとその軽さに驚くほど。それでいて搭載するフルサイズより小さい画像センサー「APS-Cセンサー」の画素数は上位機と同等の約2610万画素。さらに最大6.0段分のボディー内手ぶれ補正機能を備えているのである。これには正直ビックリした。「ダブルズームレンズキット」に付属する2本のレンズ(XC15-45mm3.5-5.6 OIS PZ、XC50-230mmF4.5-6.7 OIS II)を加えても1キロを切るというとんでもないライト級なのである。どちらかのレンズを「X-S10」に装着して首から提げて一日中撮り歩いたが疲れ知らず。もちろん傍らのバッグにはもう1本のレンズを入れてである。

「X-S10」の使い勝手は良好である。しっかりとのぞいて被写体を確認できる電子ビューファインダー(EVF)、ローアングル撮影やセルフィー(自撮り)などで役立つ、上下左右に角度を変えられるバリアングル式背面液晶モニターを搭載するなど撮影スタイルを問わない。高精細の4Kムービーの撮影も当然できる。オートフォーカス(AF)の測距点も最大425点あり、顔と瞳を検出する「顔瞳AF」もあるので、人物撮影もバッチリときている。軽さとプライスを考えると「出来すぎ」という印象だ。

当然写りも納得だ。富士フイルムお得意の「フィルムシミュレーション」は18種類。往年の銀塩フィルムの色調や味わいを、設定するだけで簡単に堪能できる。「調整パラメーター」を操作して、より自分好みのセッティングも追求できるところもいい。今回はフルオートで撮影したが、その深みのある色再現と、キレのあるシャープさに舌を巻いたほど。十分満足のいく写りであった。

高価格、上位機種の写りを手軽かつ存分に味わえる「X-S10」、欲しくなってしまったカメラである。

次ページ以降で作例を紹介する。

三井公一
 iPhoneで独自の世界観を持つ写真を撮影している。2010年6月新宿epSITEで個展「iの記憶」を開催。同年10月にはスペインLa Panera Art Centerで開催された「iPhoneografia」に全世界のiPhonegrapherの中から6人のうちの1人として選ばれる。http://sasurau.com/

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