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「新しい暮らし方」、あなたは何を変えますか?

芳井敬一・大和ハウス工業社長 経営者編第7回(1月4日)

新型コロナ感染症は日本人の生活を大きく変えました。働き方、家での過ごし方、人生設計など、本来ならもっと時間をかけ、ゆっくり変わるはずだったのが、一気に大きく動きました。2021年はこうした変化が加速する年になると思います。中でも自宅で仕事をする在宅勤務は、コロナ禍が収束しても定着、拡大していく可能性が高いでしょう。

快適な在宅勤務をするための環境をどう整えるか。リビングの片隅や食卓、子供の勉強机での仕事は、どうしても制約があります。そこで昨年6月から私たちが提案しているのが「快適ワークプレイス」という新しい空間です。これまでも音楽鑑賞や楽器演奏を楽しんでいただける「奏でる家」という防音室を提供してきました。このノウハウを生かし、音漏れや情報セキュリティーを気にせず、集中して仕事ができる3畳程度の手軽な空間のある家が誕生しています。

芳井敬一 大和ハウス工業社長

家での仕事と子育てや家事を両立したい方には、「つながりワークピット」がお勧めです。リビングとつながったマルチ空間で、室内窓によって家族の姿を目に入れながら仕事ができます。ドアの開閉で、オンとオフを切り替えることができます。家族との適度な距離感と効率的な仕事環境が同時に実現し、仕事だけでなく、趣味や習い事のための空間としても利用できます。快適ワークプレイスも、つながりワークピットも、アフターコロナの時代に、住まいの新常態となっていくでしょう。

大和ハウス工業が提案する「快適ワークプレイス」

コロナ禍以降、リゾート地などでリモートワークしながら休暇をとる「ワーケーション」が注目されています。働き方の変化に伴い、若い世代の地方移住も増えています。首都圏のマンションから地方の一戸建て住宅へと移る人も出てきました。この世代はインターネットを活用し、住まいについて自由に考えます。我が社でも「ライフジェニック」というウェブ上で間取りや仕様を構想できる戸建て住宅商品があります。サイトへのアクセス数はコロナ前、月に3万件程度でしたが、最近、多い月は20万件にもなります。自分の家は自分でイメージしたい、というニーズがかなり強いことも、コロナによって認識することができました。在宅勤務、家事の分担、趣味の多様化などで、既存住宅の間取り変更の希望も増えています。2021年は一段と加速するでしょう。

仕事は会社でするという常識が壊れ、仕事は家でもできる時代になりました。働き方改革によって残業や休日出勤が減り、家にいる時間が増えました。コロナがもたらす生活スタイルの変化は、新しいビジネスのチャンスでもあります。そこで読者の皆さまにお願いです。アフターコロナ時代の「新しい暮らし方」で、あなたは何を変えますか。私たちが発想できないような、斬新で画期的なご意見をお待ちしています。

芳井敬一・大和ハウス工業社長の課題に対するアイデアを募集します。投稿はこちらから。

編集委員から

2021年、コロナ対策と並行して考えるべき課題は、やはり少子高齢化と地方の過疎化だろう。大和ハウスは高度経済成長期、大型団地や戸建て集合住宅を全国60カ所で手掛け、街をつくってきた。その街に今、高齢化、過疎化の波が迫っている。芳井社長は「街をつくった私たちが責任を持って街をつくり直す。街の循環が必要だ。その解の一つがスマートシティー」と語る。

街全体がデジタル化し、歩行困難な高齢者のための公共自動運転カー、一人暮らしの高齢者が集い食事もできる快適な空間、医療や健康管理のための最新施設などを完備する。そんな街なら、先行きの不安がなく、高齢化を楽しめる街になる。芳井社長は「こうしたデジタルタウンに必要なのは、実はアナログ」と指摘する。デジタル社会だからこそ、人とつながることで安心感を得たいと思う。地方移住する若者が増えるのは喜ばしいが、新しい街の新しい暮らしの中に、高齢者を忘れてはならない。(編集委員 鈴木亮)

◇   ◇

今回の課題は「『新しい暮らし方』、あなたは何を変えますか?」です。400字以内にまとめた皆さんからの投稿を募集します。締め切りは1月12日(火)正午です。優れたアイデアをトップが選んで、25日(月)付の未来面や日経電子版の未来面サイト(https://www.nikkei.com/business/mirai/)で紹介します。投稿は日経電子版で受け付けます。電子版トップページ→ビジネス→未来面とたどり、今回の課題を選んでご応募ください。

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