初心者にピッタリ 株や投信が買える「ポイント投資」
最新のお金リテラシーが身に付く! 得するWOMAN講座

A. 負けても懐が痛まないから「練習」に最適。口座開設すら不要のやり方も!
トクニャン(以下、トク) お得情報好きなネコ、トクニャンだニャ。最近「ポイントで株が買える」っていうおトク情報を小耳に挟んだんだニャ……。『日経マネー』元編集長の大口克人さ~ん! これってホント!?

大口(以下、大) おお、トクニャン。それは、買い物などでたまったポイントで株や投資信託を購入できる「ポイント投資」のサービスだね。
トク それそれ。昨年はネット通販で買い物することが多かったから、ポイントがいつもよりたまってて。「マイナポイント」も5000円分ゲットしたから、有効利用したいニャ~。このポイントを元手に、一獲千金を狙うニャ!
大 まあまあ、落ち着いて(笑)。トクニャンがためているポイントは何かな?
トク 楽天ポイントだニャ~。6000ポイントくらい。
大 それなら、楽天証券に口座を開けば、1ポイント=1円で株や投信、ETF(上場投信)などを買える。dポイントならSMBC日興証券(日興フロッギー)、TポイントならSBIネオモバイル証券(ネオモバ)、LINEポイントならLINE証券……というように、保有するポイントによって証券会社を選べばOK。
トク これまでソンするのがイヤで、手が出せなかった「株」を買ってみたいニャ~。
大 仮に株価が大きく下がっても、元手となるポイントがそもそも「おまけ」のようなもの。投資ビギナーが積極的にリスクを取れる点こそ、ポイント投資のメリットだね。
ただし、楽天証券は100株など「単元株」からしか買えないから、6000ポイントで株式投資を始めるのは、ちょっと厳しいかも。もしも株価が1000円なら、1単元=100株で最低でも10万ポイントは必要だよね。楽天証券は現金とポイントが併用できるから、ポイントが足りない場合は現金を足して投資することになる。
トク 現金も使えるんだニャ~。でも、せっかくだからポイントだけでやりたいニャ!
大 ネオモバやLINE証券は単元未満の1株から買えるし、日興フロッギーは100ポイント単位から投資できるよ。楽天なら、投信を買うのがおすすめだね。買い付け単位や、現金との併用ができるかどうか、金融商品の品ぞろえは各サービスによって違うので、チェックしておこう。
口座開設の必要もなし! ゲーム感覚の「ポイント運用」
トク でもニャー、ポイント投資のために新しく証券会社の口座を開くのは面倒くさいかも……。
大 例えばLINE証券なら、スマホで身分証と顔を撮影して送るだけで口座を開設できるよ。それも面倒! というなら、口座開設の必要がない「ポイント運用」という手もある。
トク ポイント運用? ポイント投資と何が違うんだニャ?

大 株価や投信の基準価格に連動してポイントが増減するだけの「疑似運用」だから、現金にはできないんだ。楽天ポイント、dポイント、クレディセゾンの永久不滅ポイントなどが使えるよ。投信に連動するコースの場合、積極運用か安定運用かを選べるけれど、ここでもどうせポイントだからと「積極運用」を選ぶ人が多いようだね。
トク へ~、ポイント運用で慣れたら、「ポイント投資」にステップアップするっていうプランもいいかもニャ~。
大 とにかく、投資は「初めの一歩」を踏み出すことが大事。1株でも持てば、経済にアンテナが立つからね。元本が少ないポイント投資でもうかっても利益は限定的だけれど、「投資のレッスン」には最適だと思うよ!
この人に聞きました

(取材・文 澤田聡子、イラスト おおの麻里)
[日経ウーマン 2021年1月号の記事を再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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