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来年度予算案のポイントは コロナ対策で巨額に

政府は21日、2021年度予算案を閣議決定した。菅義偉政権が編成する最初の本予算。3つの特徴を解説する。

(1)コロナ対策「15カ月予算」で巨額に

政府は新型コロナウイルスへの対応で巨額の財政出動を継続する。コロナ対策を盛り込んだ2020年度第3次補正予算案を年明け1月から始まる通常国会で先に成立させ、21年度の予算案とつなげる通称「15カ月予算」を編成。一般会計の歳出額は合計で125兆円規模となる。

21年度予算案だけでみると、一般会計総額は過去最大の106.6兆円。予備費は例年計上する5000億円のほかに、コロナの再拡大に備えて5兆円盛り込んだ。21年9月に設置されるデジタル庁への関連費用やグリーン社会の実現に向けた低利融資制度の創設など、菅義偉首相肝煎りの政策にも予算が組まれた。

(2)社会保障費・防衛費、膨張止まらず

21年度予算案で主に膨らんだのは社会保障費や防衛費だ。政府は医薬品の7割の品目で公定価格(薬価)を引き下げたが、少子高齢化を背景にした医療・介護費用の増加に歯止めをかけることはできなかった。

社会保障費は20年度当初予算より1500億円ほど増え35.8兆円程度に膨らむ。防衛費も300億円ほど拡大し、5兆3422億円と過去最大を更新する。35年の配備をめざす次期戦闘機の関係経費を576億円計上する。

(3)税収落ち込み、財政悪化は深刻に

財政悪化は深刻な状況だ。新型コロナウイルスに対応する財政支出が拡大するだけでなく、企業の業績悪化によって税収も落ち込む。政府は20年度の税収見通しを8兆円下方修正し、55.1兆円とした。21年度の税収も57.4兆円と鈍い回復を予想している。20年度の当初見込みと比べると6兆円少ない水準だ。

21年度の新規国債発行は43.6兆円となり、22年3月末の時点で普通国債の残高は990.3兆円に達する。日銀が無制限に国債を購入して金利上昇を抑える金融緩和を導入しているため市場で混乱は生じないとの見方が多いが、新型コロナが収束した後にどう財政再建に取り組むのか、政府は道筋を示す必要がある。

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