「腰かけシニア」は限界 現役続行、自ら磨いてこそ
ニューワーカー 新常態の芽生え(5)
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「腰掛けシニア」。こんな言葉が企業でささやかれている。定年後にやる気をなくしたまま企業にしがみつく社員のことだ。企業活力研究所(東京・港)の調査によると「意欲を持って働いている」と答えた60代は54%と半数にすぎない。働き手としてもう一度輝いてもらおうと、一律の処遇をやめ、仕事の内容や成果を給与に反映するといった取り組みが広がっている。
現役並みの給与に
システム開発大手TISは今春、能力や実績のあるシニア人材を対象に現役世代並みの給与を支払う制度を導入した。59歳でバンコクに赴任し、タイ資本との合弁会社で働く菅原徳男さん(65)。当初ゼロだった日系の顧客企業を100社に増やした実績が買われ、新制度が適用された。
- 【前回記事】
「自分のキャリアを生かせる仕事を続けられ、成果に応じてきちんと評価もしてもらえる」。60歳で定年を迎えてからは契約社員となり、年収は2~3割下がってい...
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新型コロナウイルスの感染拡大を機に、遅々として進まなかった働き方の見直しが始まった。凝り固まった常識を打ち破った先に見えてくる新たな職場とは。「ニューワーカー」の最前線を追う。