勤務地に縛られない ライバルは全世界の同僚
ニューワーカー 新常態の芽生え(3)
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東京都の人材サービス会社でシステム開発を担当する山田純希さん(29)は7月、3年間住んだ東京都から札幌市に引っ越した。煮込み料理など手の込んだ食事を作り、週末は山を登る。「これまでの人生になかった風景がここにはある」。慌ただしく弁当をかき込んだ日々は遠い。
コロナ機に移住
移住のきっかけは新型コロナウイルス禍だ。春から在宅勤務が標準となり、出社は不要となった。「開発業務はどこでもできる」。会社に移住を切り出すと「遠隔オンライン勤務」が認められた。プログラム共有ツールを駆使し、開発メンバーと離れていても成果を上げる。「ほかに魅力的な土地が見つかればまた移住するかも」と笑う。
- 【前回記事】
総務省によると企業の本社が多い東京都で5月、比較可能な2013年7月以降で初めて人口の流出が流入を上回った。7~10月も1万3千人超の転出超過となり、その流れは一過性ではない可能性がある。大幅な転入超過と...
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新型コロナウイルスの感染拡大を機に、遅々として進まなかった働き方の見直しが始まった。凝り固まった常識を打ち破った先に見えてくる新たな職場とは。「ニューワーカー」の最前線を追う。