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五輪追加経費2940億円 コロナ対策、政府6割負担

(更新)
政府は安全開催に関与は不可欠と判断し、コロナ対策の半額以上を担う

東京五輪・パラリンピックの延期や新型コロナウイルス対策に伴う追加経費が2940億円に上り、東京都が1200億円、大会組織委員会が1030億円、政府が710億円を負担することで4日、合意した。政府は当初、追加支出に慎重だったが、安全開催に関与は不可欠と判断し、コロナ対策の半額以上を担う。

4日午後から都内で組織委の森喜朗会長、都の小池百合子知事、橋本聖子五輪相が会談。森氏は会談後、「確実に開催するためには強固な財政基盤が不可欠。組織委だけで賄いきれない費用について国、都の負担で合意した」と話した。

組織委が設置する感染症対策センターの費用や、選手の滞在期間中の検査費など、新型コロナ対策費は960億円。都が400億円、政府が560億円を負担する。

競技会場の再確保や人件費など、延期に関わる費用は1980億円。都が800億円、政府が150億円、組織委が1030億円を拠出する。

新型コロナの感染拡大前の昨年12月にまとめた大会予算で、政府負担は総経費1兆3500億円のうち、国立競技場の整備費とパラリンピック開催費の一部の1500億円にとどまった。「開催費は開催都市の都と組織委が負担する」との原則のもと、費用負担に距離を置いてきた。

今回、政府はコロナ対策の約6割を引き受ける。東京五輪を落ち込んだ経済を再生するきっかけとし、コロナ克服の成功例として国内外にアピールしたい考えからだ。

政府は出身国・地域の感染状況を見ながら、観戦客の入国時の2週間待機を免除する方向で検討している。インバウンド回復の契機としての期待も高く、政府関係者は「入国する選手の水際対策など、国の政策とも関係するため費用を出しやすい」と説明する。

ただ、感染状況次第では追加経費がさらに膨らむ恐れがある。組織委は各競技会場や選手村に医師や看護師ら医療関係者を配置する考えだが、新型コロナ流行と重なれば人材確保も課題となる。

大会収入の柱の一つとしてチケット販売も売り上げ900億円を見込むが、来春に決定する競技場の収容人数や国内外のコロナの状況次第で下振れの可能性がある。

組織委は延期に伴う損害保険の500億円やスポンサーに要請している協賛金の追加拠出などを財源に充てる方針だ。だが全体でみれば追加費用の多くは公費で賄われる。医療体制の逼迫や雇用環境の悪化など、新型コロナの影響が続くなか、五輪に多額の公費を投入することに理解を得る努力は不可欠となる。

今回の追加経費により、大会開催費の総額は1兆6千億円を超すことになる。最も負担が重い都の小池知事は会談後、記者団に「大会の簡素化、効率化をはかり安心安全な大会にしていく。都民や国民の理解を得られるように丁寧に説明していきたい」と話した。

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