11月中国新車販売、トヨタ16%増

【広州=川上尚志】トヨタ自動車は4日、中国での11月の新車販売台数が前年同月比16.7%増の17万7700台だったと発表した。日産自動車も同日、11月は5.2%増の15万6319台だったと発表した。公表済みのホンダを含め、11月は3カ月連続で日系大手3社ともに前年実績を上回った。新型コロナウイルス下でいち早く回復が進む現地の新車需要を取り込んだ。
トヨタの11月販売は8カ月連続で前年実績を上回った。「RAV4」や「アバロン」などの主力車種の販売が伸びた。地方の主要都市で開催された展示会などでの受注販売が好調。11月11日に開かれた中国で年間最大のネット通販セール「独身の日」での販売促進で来店客も増えたという。
日産の11月販売は3カ月連続で前年実績を超えた。トラックなど小型商用車は2.9%減の1万8379台に落ち込んだが、主力の乗用車が8.2%増の13万5816台でけん引した。主力車種の「アルティマ」と「シルフィ」が好調で両車種ともに11月の月間販売台数として最高になった。
ホンダも11月販売は22.1%増の17万1308台で、5カ月連続で前年実績を上回った。一方、マツダが4日発表した11月実績は13.4%減の1万8727台で2カ月連続のマイナスになった。
1~11月累計はトヨタが前年同期比10.3%増、ホンダは同0.5%増となった。日産は同6.6%減になった。
中国全体の新車販売台数は10月まで7カ月連続で前年実績を上回っている。新型コロナ問題後にいち早く経済が再開し、中国政府による販売支援策も新車の需要を押し上げている。トヨタやホンダは主力車種を中心販売が堅調で好調ぶりが際立っている。