千葉沖洋上風力、東京ガスが参画 カナダ社などと推進

千葉県沖での洋上風力発電を目指してカナダの企業などが設立した事業会社に東京ガスが出資した。洋上風力発電を推進する再エネ海域利用法に基づき、県内では銚子市沖の一般海域が7月に促進区域に指定されたが、それに続く適地を開発して事業化に取り組む。
国内外で再生可能エネルギー事業を手掛ける自然電力(福岡市)と、洋上風力発電で実績を持つカナダの発電事業者、ノースランド・パワー(トロント)が2019年に折半出資で設立した千葉洋上風力(東京・文京)にこのほど東ガスが子会社を通じて出資した。資本金や各社の出資比率は公表していない。
千葉洋上風力は経営陣と社員を合わせて30人以上の体制とする。現時点で千葉県沖としか明らかにしていないが、3社の連携により新たな海域で洋上風力発電の開発を進め、国による促進区域の指定と発電事業者への公募選定を狙う。11月下旬に始まった銚子市沖での発電事業者の公募には応じない方針という。
東ガスは30年に国内外で500万キロワット分の再エネ電源を確保する目標を掲げる。洋上風力も強化しており、茨城県の鹿島港で進む事業に参画したほか、海上で風車を支える浮体基礎の技術を持つ米国企業に出資した。