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旧大沼の土地・建物、山形市外郭団体が落札 再開発へ

市の外郭団体が落札した旧大沼の土地・建物(3日、山形市)

山形市は3日、1月に経営破綻した百貨店、大沼の土地・建物の競売に外郭団体が参加し、3億8200万円で落札したと発表した。全国で初めて百貨店のない県庁所在地になったが、敷地を取得することで周辺を含む再開発につなげ中心市街地の価値を高める。ただ、商業機能を誰が担うかなど課題も多い。

取得した山形市都市振興公社は駐車場やプールなどを運営し、中心市街地整備推進機構にも指定されている。同日、記者会見した佐藤孝弘市長は「隣接する市立病院の建て替えも考慮した、将来の再開発も視野に入れている」と説明。同時に、「3年にわたる大沼を巡る混乱に終止符を打つ」と述べた。

今後は市が公社とプロジェクトチームを発足。耐震性を満たしていない旧大沼の建物と、老朽化する市立病院をそれぞれ改築するのか、マンションや商業施設など複数の機能を持つビルを作るのか検討する。商業機能は必須とし、当面は民間委託などで商業機能の再開を目指す。

中心市街地では老舗漬物店が閉店し、マンション建設のために歴史的建築物の蔵が取り壊されたばかり。大沼跡地もマンション開発が有力視されていたが、市が商業機能を維持するために急きょ取得することにした。

購入費は工業団地販売などで積立金のある公社が自己資金でまなかう。敷地面積は2271平方メートル。落札価額は「解体費を考えても適正」(月田真吾不動産鑑定士)というが、商業機能をどう維持できるかは不透明だ。ファースト興産(山形市)の高橋一夫社長は「フリーハンドで市が開発できる一方、テナント集めなど大きな課題も負った」と指摘する。

旧大沼(左)と道路を挟んで隣接する市立病院済生館(山形市)

破綻した商業施設を自治体が取得しながら、活用できなかった事例は各地にある。佐藤市長は「民間の動きを期待したが難しいと判断。負担はあるかもしれないが、トータルで経済的な価値を上げていく」と述べた。

大沼の土地・建物は破綻直前に経営を支援していた山形市の実業家が所有するが、担保を設定していた山形銀行が競売を申し立てていた。競売には4者が応札し、2番目に高い価格を提示したのは実業家が経営するエム・エル・シー(同市)の3億6003万円だったが所有権は公社に移る。

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