/

米議会、超党派で中国企業の監視強化 下院で法案可決

【ニューヨーク=宮本岳則】米国に上場する中国企業に対し、議会と政権が監視を強めている。米下院は2日、中国勢の会計監査を厳しく検査する法案を全会一致で可決した。トランプ政権も11月、米投資家による中国株購入の一部制限を発表した。与野党の足並みはそろっており、政権交代後も対中強硬姿勢は変わりそうにない。

アリババなど米国に上場する中国企業に圧力=ロイター

下院で2日可決された法案は与党・共和党と野党・民主党の議員が超党派で提出した。上院では5月に可決済み。トランプ大統領による署名・成立も確実とみられる。上場規制を担当する米証券取引委員会(SEC)はすでにルール作りに着手し、クレイトンSEC委員長は法案可決を歓迎する声明を出した。米メディアは月内にも規則案が公表になると報じた。

法案は中国企業に厳しい内容となった。米当局は従来から米上場企業を担当する監査法人を検査し、適切な会計監査が行われているかチェックしている。中国企業を担当する中国の監査法人については、中国政府が米当局による検査を拒んでいる。例外的に中国企業の米上場は認められてきたが、今後は3年以内に当局の検査を受け入れない場合、上場廃止となる。

上場廃止措置が実際に発動されれば、投資家への影響は大きい。米議会の下に設置されている米中経済・安全保障問題検討委員会によると、10月時点でアリババ集団など217社の中国企業が米株式市場に上場し、時価総額は計2兆2千億ドル(約230兆円)にのぼる。多数の中国企業が上場する米ニューヨーク証券取引所は投資家保護の観点で、十分な準備期間を設けることを求めた。

議会の対中強硬姿勢は中国のカフェチェーン大手のラッキンコーヒーの不正会計問題が引き金となった。売上高の水増しが発覚し、6月に米ナスダック市場から退場を迫られた。その後も別の中国企業で不正会計疑惑が浮上した。保守系の議員の間では、米投資家の資金が中国人民解放軍と取引のある企業を支えることに反発もあった。

米国防総省が中国人民解放軍の関連企業リストを作成すると、トランプ大統領は11月、米投資家が同リストに入った企業の株式を購入できなくすると発表した。米上場の中国企業に対する規制は超党派の支持を集めており、民主党のバイデン前副大統領が次期大統領に就任しても、中国企業への監視を緩めないとの見方につながっている。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

暮らし

新着

注目

ビジネス

暮らし

新着

注目

ビジネス

暮らし

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン