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米経済「一部停滞、減速の兆しも」米地区連銀経済報告

【ワシントン=長沼亜紀】米連邦準備理事会(FRB)が2日発表した地区連銀経済報告(ベージュブック)は、10月中旬以降、米経済は回復が続いたものの一部は「停滞した」と総括し、回復の鈍さを指摘した。さらに新型コロナウイルス感染急増で、景気減速の兆しもみられると懸念を示した。

コロナ感染拡大により持ち帰りのみの営業で、店内が閑散としたレストラン(米ウィスコンシン州)=ロイター

同報告によると、大半の地区では景気は「緩やかに拡大」したが、ニューヨーク地区など4地区では「横ばい」だった。さらに11月に入ってから、感染者が急増している中西部の連銀地区を中心に「活動が弱まっている」との報告が相次いだ。

フィラデルフィア地区では、感染急増の影響で、すでに小売業、飲食業、観光業などで倒産が始まっているという。失業保険給付のほか強制退去や差し押さえの一時停止といった政府の景気対策が失効すれば「中小企業や個人の大量破産が起きる」と企業が懸念していると伝えた。またセント・ルイス地区は、企業見通しは「やや悲観的だ」と報告した。

一方、製造業や流通業、住宅建設や中古住宅販売は好調で、コロナ禍の打撃を受けている他分野との明暗を示した。リッチモンド地区は「家具、繊維、食品、輸送資材などの製造業者は需要が強く生産が追いつかない」と伝えた。

雇用は増えたがペースは鈍かった。コロナの動向など先行きの不透明感から雇用増に慎重な企業が多かった。一方、雇用を続けている企業は、学校閉鎖による育児の問題や感染リスクへの懸念などが障害となり、労働力確保に苦戦しており、未熟練労働者の賃上げが起きているという。

物価は緩やかに上昇した。感染拡大により供給網の乱れで輸送費の高騰がみられた。

同報告は、11月20日までの情報に基づき、全米の12地区連銀が経済動向をまとめたもので、15日~16日に開く次回米連邦公開市場委員会(FOMC)の検討資料になる。 

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