「脱炭素へ洋上風力活用」 首相、14カ国会議で発信
菅義偉首相は3日、日本やオーストラリアなど14カ国が参加する海洋経済に関する会議のイベントにビデオメッセージを寄せた。2050年の温暖化ガス排出実質ゼロを目指すと説明したうえで、洋上風力発電など再生可能エネルギーを積極的に導入すると表明した。
首相は「洋上風力発電など海洋の力を活用し、脱炭素社会の実現に向けた国際社会の取り組みを主導する」と述べた。50年までに「海洋プラスチックごみによる追加的な汚染ゼロを目指し、積極的に技術支援する」とも強調した。
日豪などが構成する「持続可能な海洋経済の構築に向けたハイレベル・パネル」は2日、初の首脳文書をまとめた。文書発表を受けて開いたイベントに首相や民間シンクタンクの有識者らが参加した。
首脳文書は25年までに参加国が海洋政策に関する基本計画を策定し、30年までにすべての海洋に面する国に賛同を呼びかけた。
首相は日本が他国に先駆けて、18年に第3期海洋基本計画を定めたと説明した。「将来世代も豊かな海洋資源を享受できるようにするため、日本の全ての海域を持続可能な形で管理する」と語った。