米製造業景況感、11月は57.5 予測下回る
【ワシントン=長沼亜紀】米サプライマネジメント協会(ISM)が1日発表した11月の米製造業景況感指数は57.5で前月から1.8ポイント低下した。2カ月ぶりの低下で、ダウ・ジョーンズまとめの市場予測(58.0程度)をわずかに下回った。

5つの指数構成項目のうち4項目が低下した。「新規受注」は輸出受注の伸びで65.1と堅調さを維持したが、前月からは2.8ポイント下がった。「雇用」は4.8ポイント低下の48.4となり、縮小圏に落ち込んだ。
一方「入荷遅延」はコロナ感染拡大による供給網の混乱で1.2ポイント上昇し61.7となった。
回答企業のコメントは前月より明るさを増した。しかし「供給業者の人手不足で部品納入が遅れている」(コンピューター・電子機器産業)、「従業員不足で生産ラインを止めた」(食品・飲料・たばこ産業)など、労働面の懸念を指摘する声が目立った。
ISMは「従業員の欠勤、消毒のための短期閉鎖、労働者の維持・採用の難しさなどが負担となっており、今後の生産拡大の妨げとなる可能性が高い」と指摘した。