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伊藤園の今期、一転最終減益に 自販機などリストラも

伊藤園は自動販売機の苦戦が続く

伊藤園は1日、2021年4月期の連結純利益が前期比26%減の58億円になりそうだと発表した。従来予想(67%増の130億円)から一転して減益となる。従来は5~7月期がピークと見ていた新型コロナウイルス禍の影響が期末まで続くと想定を変更。収益回復の遅れを受けて、自動販売機や店舗網のリストラを検討する。

減益は2期連続。純利益が58億円となれば、09年4月期(47億円)以来の低水準となる。

売上高は7%減の4500億円と従来予想から310億円下振れする。在宅勤務の広がりでオフィス周辺のコンビニエンスストアや自販機の利用が減少している。インバウンド需要の蒸発で観光地の自販機の稼働率も低下。インターネットなどによる通信販売は大きく伸びたが補えない。

利益率の高い自販機や小型ペットボトルの販売が減り、採算も悪化する。営業利益は38%減の123億円と、微増の200億円だった従来予想から減益に転じる。

コロナ禍が長期化することで苦境が深まるのが傘下のタリーズコーヒージャパンだ。都市部での出店が多いこともあり、外出自粛の広がりによる客数の低迷が続く。20年5~10月期のタリーズ事業は12億円の赤字となった。

同事業は期初予想では、通期で黒字を確保するとしていたが、今回の見直しで15億円の赤字予想となった。同日に記者会見した本庄大介社長は「不採算の店舗や自販機は退店や撤去に着手しようとしている」と話した。

今回の下方修正は市場にとって「ネガティブサプライズ」となりそうだ。伊藤園の株価は足元で上昇基調で推移し、決算発表前日の11月30日には8590円と上場来高値を付けていた。PER(株価収益率)は直近で76倍台と日経平均株価(24倍台)を大きく上回る。

同社がコロナ禍のピークを5~7月と見ているとしていたことで、買いやすい内需関連銘柄として注目を集めていた。

コロナ禍の影響が長期で続くと会社が見直したことで、投資家も戦略の見直しを迫られる可能性がある。一方、在宅勤務や外出自粛の広がりを背景に、健康性の高い茶葉や青汁、野菜飲料は好調に推移。自宅で茶葉を使う若年層も増え、会社側は情報発信や茶器などの販売を増やす取り組みを強化している。こうした分野がどこまで収益を下支えできるかが焦点となりそうだ。

同日発表した20年5~10月期の連結決算は、売上高が前年同期比11%減の2365億円、純利益が49%減の45億円だった。

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