朝日新聞社長、来年4月退任 コロナ禍で赤字転落
朝日新聞社は、渡辺雅隆社長(61)が2021年4月1日付で退任する意向だと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で20年9月中間連結決算が赤字に転落した責任を取り、新たな中期経営計画が始まるタイミングで退く。後任には中村史郎副社長(57)が就任する。
同社の20年9月中間連結決算は、売上高が前年同期比22.5%減の1390億9千万円、営業損益が92億9100万円の赤字。将来の利益を前提に税金の前払い分を資産として計上する「繰り延べ税金資産」を取り崩したため、純損益は419億800万円の赤字になり、中間決算として9年ぶりの赤字に転落した。
渡辺社長は「構造改革のスピードが鈍かったことが赤字の背景にあることは否めず、責任は社長の私にある」と自らの責任に言及した。