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ウィスコンシン・アリゾナ州、バイデン氏勝利を認定

(更新)
アリゾナ州を民主党の大統領候補が制するのは1996年以来となる(11月24日、東部デラウェア州)=ロイター

【ワシントン=中村亮】米大統領選を巡って中西部ウィスコンシンと西部アリゾナの両州は11月30日、民主党のバイデン前副大統領の勝利を公式に認定した。敗北を認めないトランプ大統領の選挙陣営や共和党は選挙不正を主張して起こす訴訟で勝利の展望が描けず、外堀が埋まりつつある。

30日に結果を認定したウィスコンシン州では、トランプ陣営が民主党の強い地盤であるミルウォーキー郡とデーン郡で得票の再集計を要請。29日に完了し、バイデン氏の勝利を改めて確認していた。アリゾナ州を民主党の大統領候補が制するのは1996年以来となる。

2州以外にも激戦の東部ペンシルベニアや中西部ミシガン、西部ネバダ、南部ジョージアの4州はバイデン氏の勝利をすでに認定した。ジョージア州では12月2日を期限に得票の再々集計を行っているが、一転してトランプ氏が勝利するとの見方はほぼない。

激戦6州がバイデン氏の勝利を認定したことはトランプ氏にとって痛手だ。トランプ氏が再選を果たすには6州のうち3州以上で勝利する必要があったからだ。ニューヨーク・タイムズによると、11月30日夜時点で全米の30州以上が結果認定を終え、未認定の州も12月上旬にかけて作業が大詰めに入る。

結果の認定時期は州ごとに異なるが、12月8日が一般的な最終期限とみなされている。8日までに認定を終えると、連邦法は原則として「選挙結果が最終確定した」と保証するからだ。認定後に結果を覆すのは極めて難しい。米メディアによると、9日以降に認定期限を設けているのは西部カリフォルニア州のみで11日が期限にあたる。

各州は結果を認定すると速やかに大統領候補に票を投じる選挙人を選出している。バイデン氏の勝利を認定した州は原則として同氏を支持する選挙人を選ぶ。全米で計538人の選挙人が指名される。選挙人は12月14日に州ごとに集まり投票を実施し、合計で過半数となる270人の票を集めた候補が当選する。現時点ではバイデン氏が306人、トランプ氏が232人を得る見通しだ。

訴訟を相次いで起こすトランプ陣営や共和党は敗訴が相次ぎ、逆転への展望が見えない。トランプ氏は11月29日、「訴訟を連邦最高裁判所に持ち込むのはとても難しい」と語った。真意は不明だが、不正の証拠が乏しく最高裁が選挙訴訟を審理する見込みが小さいとの認識を反映した可能性がある。27日にはペンシルベニア州の結果認定をめぐる訴訟で敗れていた。

選挙に敗れても理論上は再選を果たす可能性はゼロではない。党の指名候補に投票しない「不誠実な選挙人」が波乱要因の一つだ。バイデン氏が制した州の選挙人がトランプ氏に票を投じるようなケースが該当する。

2016年大統領選では、民主党の選挙人が候補のクリントン元国務長官ではなくサンダース上院議員や先住民の活動家に投票し、共和党の選挙人がケーシック元オハイオ州知事らに投票するなど、史上最多となる計7人が造反した。

バイデン氏とトランプ氏の獲得選挙人数の差は74人と選挙人の造反で覆すには大きな開きがある。トランプ氏は26日、選挙人がバイデン氏を正式に選出すれば退任する意向を示した。12月14日の選挙人による投票結果を踏まえ、退任を判断するとの見方が浮上している。

バイデン氏は政権移行を着実に進めている。米メディアによると、バイデン氏は11月30日、情報機関から安全保障に関する機密情報の報告を初めて受けた。バイデン氏はトランプ氏と同等の機密にアクセスができるようになり、安保政策の立案を進めやすくなる。

米大統領選

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