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時短要請、忘年会消える? 企業の9割「開催しない」

(更新)
営業時間の短縮が要請された飲食店街(28日、東京都新宿区)

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、東京都で28日、飲食店などの「時短営業」が始まった。応じた中小事業者には協力金として一律40万円が支払われるが、経営への影響を懸念して要請に応じない店舗も。忘年会シーズンを迎える中、企業の9割は「今年は開催しない」と答えており、年末の風物詩の景色は様変わりしそうだ。

上野駅近くの飲み屋街には28日朝から次々と客が訪れ、満席に近い店も。午後10時までの時短要請に応じるという店の女性従業員は「せっかく戻りつつあった客が、再拡大でまた減り始めた。40万円では全く足りず、早く収まってほしい」と嘆く。

一方、新宿・歌舞伎町にある居酒屋の男性店長は「客に切り捨てられてしまう方が怖い」と要請に応じず午前0時まで営業を続ける考えだ。先週末と比べると明らかに人出が減っており、例年なら忘年会などで埋まる12月上旬も予約の空白が目立つ。

実際、忘年会の盛り上がりは営業時間に関係なく低調だ。東京商工リサーチの調査では都内2381社のうち、忘年会や新年会を開催しない企業は2150社で9割超。全国平均も88%に上る。

「プライベートや社内を含め、忘年会の予定は1件も入っていない」と話すのは、金融機関で働く東京都港区の男性(41)。例年ならこの時期は12月の予定が忘年会などで埋まってくるが、新型コロナの感染状況が見通せず、様子見している。

仕事上の付き合いもあり、最近も週に数回は飲み会に参加。隣席との距離を気にせずにすむ個室を使ったり、時間を2時間に区切ったりして感染防止に気を配る。時短営業について「午後10時まででも行く人は行くだろうから、効果があるのか」と疑問視し、「度重なる要請で飲食店の体力のほうが心配だ」と話した。

都内のベンチャー企業に勤める豊島区の女性(38)は「会社の飲み会に一度も行かないまま、今年が終わりそう。しばらくは我慢だ」と残念そう。緊急事態宣言中にオンライン面接で転職した。歓迎会もオンラインで開かれ、在宅勤務が続いているため同僚と昼食すら共にしたことはない。

ツナグ働き方研究所(東京・千代田)の11月上旬の調査によると、コロナ禍で職場の飲み会に「まったく行っていない」と答えた人は全体の70%。「感染より周囲の目が気になる」人も2割近くに上り、年代が若いほど比率は高まった。外資系企業に勤める台東区の男性(36)は「会社が在宅勤務を命じているのに、大人数で飲みに行くなんて許されない雰囲気だ」と明かす。

一方、3月から社員に飲み会の自粛を求めてきた都内の大手メーカーは10月に解除した。夏ごろまで在宅勤務だったが出社の頻度も増えた。20代の女性社員は春に開催できなかった歓送迎会など、最近も週2回のペースで飲み会に参加する。

部ごとの忘年会は例年、10人程度の課単位に縮小する方針だが、「第3波」で同じビル内で感染者が出たため、再び自粛通知が出る可能性がある。女性は「出勤日が増えて会議や打ち合わせで人と接する時間は多い」といい「飲み会自粛は仕方ないが、感染対策なら在宅勤務の再徹底などもやってほしい」と訴えた。

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