大泉工場、美術品100点を川口市に寄贈 横山大観作品など
調理器具の輸入販売や飲食業を手掛ける大泉工場(埼玉県川口市)は、創業家である大泉家が所蔵する美術品コレクション約100点を川口市に寄贈した。コレクションには画家の横山大観ら著名画家の作品も含まれている。

同社によると、創業者で川口市長も務めた大泉寛三は多くの美術品を収集。中でも横山大観の「瀑布(ばくふ)」や橋本雅邦「竹林七賢図」、池上秀畝の「海鶴蟠桃(かいかくばんとう)」などの作品は明治から昭和初期にかけて描かれた貴重な絵画で、美術品としての価値も高い。
コレクションのうち、「瀑布」など15点は川口市立アートギャラリー「アトリア」で12月6日まで展示。2019年に国の登録有形文化財に指定された大泉家住宅の歴史も紹介する。同社の大泉寛太郎社長は「美術作品を保管するよりも、皆様にお披露目して喜んでほしい」と話している。
大泉工場は1917年、川口の地場産業である鋳物のメーカーとして創業。近年は需要減により厳しい状況が続く鋳物生産から撤退し、飲食事業に力を入れている。
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