埼玉県の小中学生の学力、コロナ禍でも低下せず 県教委調査
埼玉県教育委員会は27日、県内の公立小中学生に実施している2020年度の学力・学習状況調査の結果を公表した。今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で学校が長期休校となったものの、例年に比べて学力が低下する傾向はみられなかったとしている。
県教委によると、今年度の学力調査の結果をもとに小学4年生から中学3年生までの国語、算数・数学、英語の学力レベルと学力の伸びを県独自の36段階の指標で分析したところ、どの学年も例年とほぼ同様の結果が出たという。
ただ、臨時休校期間は3~6月の約3カ月間だったため、学力への影響はむしろ21年度以降に出る可能性がある。記者会見した高田直芳教育長は「来年度以降にコロナによる学力の変化がないかどうか、関心を持って見ていきたい」と述べた。
県の学力調査は毎年4月に全県で一斉に実施しているが、今年は新型コロナの影響で一斉調査ができず、6月から7月中旬にかけて分散して実施。政令市であるさいたま市を除く62市町村のうち、56市町村の約23万4千人が参加した。