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海外勢、日本株買い膨らむ 米大統領選後に2.7兆円買い越し

米大統領選挙をきっかけに海外勢の日本株買いが膨らんでいる。東京証券取引所が27日に発表した投資部門別売買動向によると、海外投資家は11月第3週(16~20日)に現物と先物を計5971億円買い越した。買い越しは3週連続。世界経済の回復を織り込む中、景気敏感株が多く、相対的に割安とされる日本株への注目が集まっている。

第3週は現物株の買越額が3331億円、先物が2640億円だった。いずれも買い越しは3週連続で、この間の累計は現物株が1兆746億円、先物が1兆6824億円となった。

3日の大統領選でバイデン氏の当選が確実となり、不透明感が晴れた。選挙後に新型コロナウイルスのワクチン開発が進んでいると米製薬大手が発表したことも追い風となり、夜間取引や海外市場で日経平均先物の買いが膨らむ日が目立った。

現物株の物色も活発だった。特に買われているのは景気敏感銘柄だ。

業種別日経平均の騰落率をみると、11月3日の米大統領選後に最も上昇したのが海運の20%で、製造業の19%、化学の17%が続く。

海外の年金などを顧客にもつSOMPOアセットマネジメントの狩野泰宏シニア・インベストメントマネージャーは「日本は景気敏感な市場だとみられており、出遅れている銘柄は好まれやすい」と話す。11月2日以降の日経平均の上昇率は14%に達し、米ダウ工業株30種平均の11%、独DAX指数の13%を上回る。

個別銘柄では日産自動車が36%、オリックスが27%上昇と、日経平均(14%)を大きく上回る。割安に放置されてきた景気敏感銘柄が多く、11月の日本株の上昇を主導している。

大量保有報告書によると、英シルチェスター・インターナショナル・インベスターズが三菱マテリアルの保有比率を引き上げた。

この結果、2日から計算する第1週からの3週間の現物・先物の買越額累計は2兆7571億円に達した。3週間での比較では、14年10月末に日銀が上場投資信託(ETF)の年間買い入れ額を1兆円から3兆円に増やす「ハロウィーン緩和」を発表した直後の同年11月1~3週目(3兆2227億円)以来の高水準となる。

もっとも、持続力には懐疑的な見方もある。日経平均の25日移動平均乖離(かいり)率は7.5%と、過熱感もにじむ。「持ち高を落としていた日本株に視線が向かった」(東京海上アセットマネジメントの橋爪幸治株式運用部部長)との声もあり、このまま保有を拡大し続けるかは見通せない。「市場には2年先まで見越した楽観がある」(CLSA証券の釜井毅生エグゼキューション・サービス統括本部長)と、景気回復を過度に織り込んでいる可能性もありそうだ。

財務省が27日発表した対外・対内証券売買契約の状況によると海外勢は株式や投資ファンドを1兆1932億円売り越した。財務省の統計は非上場銘柄や上場投資信託(ETF)、不動産投資信託(REIT)の売買などを含むため東証の統計と基準が異なる。

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