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トランプ氏、敗北確定なら居座らず 12月選挙人投票で

【ワシントン=永沢毅】トランプ米大統領は26日、大統領選で民主党のバイデン前副大統領の勝利が確定すれば、ホワイトハウスに居座らず退任する意向を初めて示した。激戦州で勝敗を認定する手続きは来週に続々と期限を迎える。それを踏まえて各州は12月8日までに「選挙人」を決める運びで、同14日の投票が結果確定への節目となる。

トランプ氏は26日の感謝祭に実施した米軍関係者との電話協議後、記者団の質問に応じた。選挙人の投票でバイデン氏が勝利した場合、ホワイトハウスを去るかを問われると「きっとそうする」と述べ、一部で懸念されていた政権に居座る可能性を明確に否定した。

バイデン氏の当選が確実になって以降、トランプ氏が公の場で記者団の質問に答えるのは初めて。これまではツイッターや記者発表などで「選挙に不正があった」などと主張してきた。

大統領選は538人の選挙人のうち過半数(270人)を獲得した候補が当選する仕組み。全米で有権者が投票し、大半の州では1票でも多く得票した候補がその州の全ての選挙人を獲得する。各州の選挙人は選挙結果に基づき、12月14日に各州で投票する。2021年1月6日に上下両院合同会議で投票結果を集計し、次期大統領が最終確定する。

バイデン氏は7日に選挙人の獲得数が270人を超え、当選を確実にした。通常ならこの時点で敗者が敗北宣言するため選挙人の投票が注目を集めることはない。ただ選挙不正を訴えるトランプ氏は敗北を認めず、各州で訴訟をおこしたり再集計を求めたりした。

バイデン氏が勝利した6つの激戦州での勝敗は確定しつつある。中西部ミシガン、東部ペンシルベニア、西部ネバダの3州は公式にバイデン氏の勝利を認定した。残る西部アリゾナ州は30日、中西部ウィスコンシン州は12月1日に勝敗の認定期限を迎える。

すでにバイデン氏の勝利を認定した南部ジョージア州はトランプ氏陣営の求めで再々集計が実施されており、来週中に結果が出る。いずれの州もバイデン氏勝利が覆る可能性は低く、バイデン氏は最終的に306人の選挙人を確保する見通し。

仮に訴訟が連邦最高裁判所まで持ち込まれれば、最終決着はなお時間を要する。トランプ氏は次期政権が発足する21年1月20日まで「多くのことがおきると思う」と述べ「敗北を認めるのは極めて難しい」と改めて強調してみせた。ただ不正の明確な証拠を示さずに訴訟を乱発するトランプ陣営には共和党内からも批判が出ており、外堀は埋まりつつある。

敗色は濃厚だが、次をにらんだ布石も打つ。「まだ話したくない」。26日、記者団に24年大統領選への再出馬説を問われたトランプ氏は明言を避けた。

得票数では8000万票を超えたバイデン氏に後れを取ったが、過去の大統領選で最多だったオバマ前大統領(6949万票)を大きく上回って7400万票に迫る。トランプ氏による保守系メディアの買収観測も浮上しており、今後も保守層への影響力を維持するのは確実だ。

決選投票となったジョージア上院選も共和党候補の応援に現地入りすると約束した。トランプ氏は24年の再出馬をちらつかせつつ、見送った場合でも共和党の次期大統領候補選びに影響力を行使したい考えだ。

トランプ氏は23日、バイデン氏への政権移行の手続き開始を容認した。バイデン氏は30日から大統領と同レベルの機密情報の説明を受ける。国務長官や大統領首席補佐官など次の政権の骨格となる人事も固めつつあり、大統領選の勝敗が決着しないなかでも政権移行の作業は進んでいる。

米大統領選

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