タクシーに定期券・回数券 30日から、迎車料金変動も
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タクシーに新たな料金体系が導入される。同じ区間で複数回利用できる「定期券」や「回数券」のほか、利用客が少ない時に料金を安くできる「変動迎車料金」の導入が可能となる。タクシーの利用者は減少傾向にある。許認可権限を持つ国土交通省は多様な料金設定を可能にすることで、利用者の増加や事業者への支援につなげる。
赤羽一嘉国土交通相が27日の閣議後の記者会見で制度の導入を発表した。事業者の申請を30日から受け付ける。大都市部の大手は「変動迎車料金」の利用を、地方のタクシー会社は定期券や回数券の利用を主に申請するとみられる。
タクシー事業者にはこれまで「東京駅から羽田空港」といった特定の区間を定額で走るサービスはあったが、定期券のように特定の区間を複数回、一括定額の料金で利用できるサービスはなかった。
国交省はタクシーの定期券や回数券について、高齢者が自宅と病院間で、ビジネスマンが自宅から職場までの通勤などで使うことを想定する。月額数千円などで一定の区間を複数回利用することができるため、実質的に運賃が割安になることが期待される。
タクシーの需要の変動に応じ、利用者が少ない時には迎車料金を安く、繁忙期には高く設定することができる変動迎車料金も導入が可能になる。利用者にとっては安い時に利用しやすくなり、事業者の収益拡大も後押しする。
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