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飲食店での飛沫、マウスガードでも3割拡散 富岳で計算

理化学研究所は26日、スーパーコンピューター「富岳(ふがく)」で、忘年会シーズンに利用が増える飲食店やカラオケ店での飛沫の拡散などを計算した結果を公表した。最も性能がいいマウスガードでも約3割の飛沫が外部へ漏れていた。カラオケ店では換気による効果が一定程度あるという。新型コロナウイルスの感染対策に役立つ。

飲食時にマウスガードをつけることで感染リスクが減らせるとされる。飲食店で縦横0.6メートルの机を2つ並べて4人が座って会話したと想定し、様々なマウスガードの形による飛沫防止の効果をシミュレーション(模擬実験)した。

最も性能が良かったのはあごから鼻を覆うおわん型のマウスガードだったが、34%の飛沫が飛散した。同じ範囲を覆う通常の形では50%、口元のみを覆うタイプでは65%の飛沫がそれぞれ出た。

カラオケボックスは通常のオフィスの倍程度の換気能力を備えているが、歌うと会話に比べて数倍の飛沫が出る。21立方メートル程度の部屋に9人が入室し、マスクをせず1人が歌った場面を想定して計算した。

歌う人から出た飛沫は座っていても立っていても30秒程度で室内全体に拡散した。排気口の下に立ってマスクやマスクガードをした想定で実験すると、飛沫は効果的に排気口から排出された。「排気口から顔の近くまで仕切りをつるすとさらに効果的」(理研の坪倉誠チームリーダー)としている。

タクシー車内に3人が乗車し走行している想定でも試算した。車内ではエアコンを通じて換気されており、汚れた空気は2分程度で新鮮な空気に入れ替わるという。窓を開けると、時速40キロメートルで走行している場合は換気量が25%向上した。だが時速20キロメートルでの走行では窓を開ける効果はほとんどなかった。

運転者がせきをした場合、運転席と後部座席の間に仕切りを設けていると拡散防止に効果的であることも分かった。運転席と左後ろの窓を開けただけでは、20秒後に運転者側の窓から4分の1程度の飛沫が排出されただけだったが、仕切りがあると同じ時間で半分が排出された。

航空機内でのシミュレーションでは、乗客がせきをした時の飛沫拡散の様子を、座席シートを倒した場合と倒していない場合で比較した。座席を倒して姿勢が上向きになった方が、より広範囲に飛沫を拡散させた。

座席を倒していない場合、小さな飛沫が前後1列程度、左右4列程度まで拡散した。一方、座席シートを倒した場合は前後2列、左右4列程度まで拡散した。ただマスクをすることで、座席を倒していない場合でも飛沫の拡散を抑えられるという。

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