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6年熟成のバルサミコ酢 アサヤ食品、山梨産ブドウで

6年熟成させたバルサミコ酢「バルサミックビネガー・ビンテージ2014」

山梨県でワインビネガーを専門に製造販売するアサヤ食品(山梨市)が県産ブドウだけを使い、6年間熟成させた無添加のバルサミコ酢「バルサミックビネガー・ビンテージ2014」を売り出した。1本(100ミリリットル入り)5940円で、1000本限定で販売している。

1本に使うブドウはシャインマスカットや甲州、マスカット・ベーリーA、デラウェア、メルローなど食用、醸造用合わせて20種類、計20キログラムに及ぶ。仕込んだ2014年当時、生産農家が増えていたシャインマスカットを多めに使用し「まろやかでフルーティーに仕上がった」(杉山弘子社長)という。

バルサミコ酢は、発酵途中のワインのもろみを酢酸発酵して造るワインビネガーと、煮詰めたブドウ果汁を合わせて木樽(たる)で熟成させる。同社は5年熟成のワインビネガーにブドウ果汁を加え、さらに6年熟成。完成までに計11年間かけた。

オークや栗、桜など7種類の木樽で熟成させ、木の種類によって異なる香りを付ける。最後にそれぞれの樽に入ったバルサミコ酢をブレンドし、完成させる。

バルサミコ酢を熟成させる7種類の木樽と杉山弘子社長(山梨県山梨市のアサヤ食品)

1959年の創業当時から「いつかは国産のバルサミコ酢をつくりたい」と創業者の雨宮高明会長が考えていたという。15年ほど前から試行錯誤を重ね、10年に「ようやく安定した品質で醸造できるメドが立った」(杉山社長)として本格的な仕込みを始めた。

「創業者や工場長を含め、すべてゼロから手探りだった」と杉山社長。創業者が本場イタリアを訪ねて聞いても、文献を調べても製法の重要な部分は「秘伝」。ブドウを搾る圧力の程度も分からなかったが「量は少なくなるが、えぐみなどができるだけ出ないようブドウ自体の重さで搾ることにした」と独自の工夫を凝らした。

11年に高齢の父親の後を継いだ杉山社長は「山梨のものづくりを残さなければいけない」と薬剤師から転身した。試行錯誤を繰り返しながら直面した課題は熟成期間だった。熟成させながら何度も味を確認し「16年夏を過ぎたころ、ぐっとおいしさが増した」。6年熟成させた商品を発売することはこの時決めた。

同社はバルサミコ酢を毎年仕込んでおり、21年以降も「6年物」を各年1000本販売する予定という。

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