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「桜を見る会」追及再び 首相「事実と違えば私も責任」

参院予算委で自身の答弁を巡りたびたび野党が反発、協議を見守る菅首相(25日)

立憲民主党など野党は25日の衆参両院の予算委員会で、安倍晋三前首相の後援会が主催した「桜を見る会」前夜祭について追及した。安倍氏の過去の国会答弁が虚偽だったと批判し、当時官房長官だった菅義偉首相の責任にも言及した。再燃した問題の論点を整理した。

首相は参院予算委で「桜を見る会」に関する自身の過去の国会答弁に関し「事実が違った場合は当然、私にも責任がある」と述べた。

立民の福山哲郎幹事長は前夜祭を巡り、当時首相だった安倍氏の国会答弁は「虚偽だった」と批判した。首相は「安倍前首相が国会で答弁した内容について(安倍氏に)確認しながら答弁してきた」と説明した。

福山氏は安倍氏に事実関係を直接確認するよう求めた。首相は「捜査に関わる事案だ。この場で申し上げるべきではない」と拒否した。「既に必要な調査をしており、国会でも説明してきた」と訴え、再調査に応じない考えを示した。

前夜祭は安倍氏が首相だった2013~19年、安倍氏の公設第1秘書が代表の政治団体「安倍晋三後援会」が都内のホテルで開いた。地元の山口県の支援者が1人5千円を払って参加した。19年は800人規模だった。

関係者によると前夜祭の総費用は参加者から集めた会費を上回った。ホテルは安倍氏側が費用の一部を負担したとする内容の明細書や領収書をつくった。総額は15~19年で約900万円に上る。安倍氏周辺は一部費用を負担したと認めている。

この問題は昨年11月に共産党の指摘で発覚したが、前夜祭の費用の詳細が分かってきたのは今週に入ってからだ。安倍氏は首相当時の国会答弁で、契約主体は参加者個人で、安倍事務所は仲介しただけと説明していた。ホテル側から明細書の発行はなかったと指摘した。差額の負担も否定していた。

野党側は2つの点で法に抵触すると指摘する。

一つは公職選挙法の寄付行為の禁止に違反しているとの疑いだ。公選法は後援会による選挙区内の有権者らへの金品の寄付を禁じる。寄付行為でも祝儀や香典は政治家自身が持参するなら例外となる。前夜祭の差額分を安倍氏側が負担していたとすれば寄付と見なされる可能性がある。

差額を安倍氏側が負担していた場合は、政治資金規正法違反(収支報告書の不記載)の疑いもある。後援会の報告書には前夜祭収支の記載はない。報告書への記載の処罰対象は会計責任者やその補助者と定める。安倍氏本人の責任を問うには、それを裏付ける証拠が必要となる。

類似の事例は過去にもある。14年に当時の小渕優子経済産業相の政治団体が支援者向けの観劇会などの収支を虚偽記載した。総額は3億2千万円ほどに上った。

額の大きさや悪質性が考慮され、元秘書2人が在宅起訴となり、政治資金規正法違反で有罪が確定した。一方で、小渕氏本人は関与が薄いとして不起訴処分となった。

野党側は安倍氏の説明責任を問いただした。立民の枝野幸男代表は衆院予算委で「国会審議が愚弄された。総理が嘘をついていた」と批判した。立民と共産党は安倍氏の証人喚問を求めた。

首相は「国会で決めることだ」と語り、事実上拒んだ。「刑事告発に対応した検察の捜査に安倍事務所として全面的に協力し、その趣旨を(安倍氏が)述べている」とも強調した。

枝野氏は首相の責任も取り上げた。「首相に関する危機管理で、官房長官が知らなかったという言い訳は通用しない」と迫った。質疑後、記者団に「本当に正しいことを政府側が言っているのか全く信用できなくなる」と話した。

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