埼玉県、27日から高齢者施設を緊急巡回
埼玉県は25日、福祉施設で相次いで新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生していることを受け、入所型高齢者施設を対象に県職員が緊急巡回すると発表した。27日から12月25日まで実施する。チェックリストを用いて対策状況を確認するなど対策の徹底を促し、クラスター発生を抑える。
県によると、これまでに高齢者施設や障害者施設のうち22施設で職員を含む5人以上の感染が確認された。11月以降はこのうち半数に当たる11施設で発生しており、警戒感を強めている。埼玉県の大野元裕知事は「高齢者は重症化リスクが高い。積極的に介入して陽性者の発生を抑えたい」と話した。
対策強化の一環として、県内の福祉事務所に24時間相談に応じる福祉施設専用のコロナ対策相談窓口も設置した。入所者の検査や施設内の対策などの質問に答える。専門家の知見が必要な場合には、保健所などを紹介する。
同日には介護福祉施設の運営責任者らを対象に「クラスター発生防止対策緊急会議」も開催。老人福祉施設協議会や老人ホームの運営法人などから約30人が参加し、感染症の専門家が対策を講義した。
会議では、職員も含め50人以上の感染が確認された川口市の特別養護老人ホームを運営する名栗園が発熱患者の発生からの経過や対応について報告した。池田徳幸理事長は「施設内の感染は収まっておらず長期化している。職員も体力を消耗している」と訴えた。

新型コロナウイルスの感染症法上の分類が2023年5月8日に季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行しました。関連ニュースをこちらでまとめてお読みいただけます。
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