はっ水・反発・反射で快適ラン ナイキの新作シューズ
特集 人気3メーカーの最新ランニングシューズ(上)

2020年は、新型コロナウイルス禍によるテレワークや外出自粛などにより、運動不足解消の必要性を感じた人が多いだろう。帰宅時や自宅周辺でのウオーキングやランニングに適した最新ランニングシューズを、ナイキ、アディダス、ニューバランスから紹介する。第1回はナイキの注目モデル3商品だ。
全天候型アッパー「ナイキ シールド」

20年秋冬のランニングシューズにおいて、ナイキが特に打ち出している機能が、全天候型のアッパー(靴の甲の部分)を備える「ナイキ シールド」だ。ナイキ独自の表面はっ水加工素材をアッパーに採用し、雨天時も靴内をドライな状態に保つ。また、反射素材を用いており、夜間でも安全にランニングを楽しめるという。
同社はナイキ シールドを搭載したシューズとアパレルを「シールドコレクション」として11年からスタート。定番のランニングシューズやウエアをシールド仕様として展開しており、機能性に加えファッション性も高く、ランニングシーンだけでなく普段使いできる点が人気となっている。
今回は、このナイキ シールドを搭載したランニングシューズを3商品紹介する。ランナーを雨や寒さなどの悪天候から守り、ドライで暖かく、リフレクター搭載で暗くても視認性の高いナイキ シールド搭載シューズが、冬のランニングを快適にしてくれるだろう。
毎日のランニングに最適な1足

クッション性に優れた「リアクトソール」を採用し、長距離を安定して走れる「ナイキ リアクト マイラー シールド」。大会で自己ベストタイムを狙うようなシリアスランナーよりも、毎日のランニングやウオーキングを楽しむ人やエントリーランナーに向いている。
リアクトソールとは、ナイキ独自のポリウレタン系ミッドソール。従来のスニーカーのソールは、気泡を閉じ込めてクッション性を高めるスポンジ構造のEVA樹脂(合成樹脂の一つ)がほとんどだが、リアクトソールは軟質化したプラスチックのようなポリウレタンを使用することで耐久性を高めつつ、EVAと同様のクッション性を両立する。より高い反発力とその持続性を備える点を特徴とし、長距離ランや毎日のランニングに対応できる。
履き口もソフトで、幅広設計のため快適に履ける。アッパーと靴紐(ひも)は足全体を優しく包み込む設計でフィット感も高い。この履き心地に加えて、アッパーに「ナイキ シールド」を採用しているため使い勝手が抜群だ。ランニングシーンのみならず、タウンユースでも活躍するはずだ。

クッション性が高く、スムーズな足運びが可能

同様に、リアクトソールを搭載した注目モデルが「ナイキ リアクト インフィニティ ラン フライニット シールド」だ。シューズの名前には、ランナーがけがすることなく走り続けられるようにとの思いが込められている。
ミッドソールの幅が広く、着地から蹴り出しまでのプロネーション(着地した足が衝撃を吸収するため内側に回転する動き)を制御し、安定した体重移動を可能にしている。ソール形状もロッキングチェアのようになっており、自然と足が前に出るスムーズな足運びを実現するという。
アッパーは、軽量でフィット感の高いナイキ独自のフライニットアッパーを採用し、全天候型のシールド仕様にすることで汎用性をアップさせた。また、シューレースではなくセンターファスナーによる脱ぎ履きのしやすさと、デザイン性の高さも見逃せない。

トレーニングに適した高反発シューズ

ナイキの「ペガサス」は1983年の登場以来、モデルチェンジを繰り返し、現在まで多くのランナーに愛されるロングセラーモデル。今回紹介する「ナイキ エア ズーム ペガサス 37 シールド」は、20年4月に発売された37代目に、ナイキ シールドを採用したモデルとなる。
注目すべきはソールユニットで、大きな話題となった高反発のズームソールを採用。前足部に独自のクッショニングシステム「ズームエア」を搭載し、フォアフット走法での反発力を強化している。そしてミッドソールには、先述のリアクトソールの素材であるクッション性に優れた「リアクトフォーム」を使用。踏み込むたびに力強く反発し、弾むような履き心地を感じられる。
フィット感も高く、アッパーの足中央部のバンドが足のサイズに合わせてフィット。快適でホールド感のある履き心地が持続するという。
高機能なうえ、ナイキ シールドにより天候に左右されることなくランニングを楽しめる一足。大会に向けてスピードアップを狙うランナーの毎日のトレーニングに最適だ。

(ライター 津田昌宏、写真 野町修平=APT、スタイリング 宇田川雄一)
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