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三たびの自粛 ミナミ困惑 「またか」落胆、理解の声も

北新地も厳しい冬

多くの人が行き交う大阪・ミナミの道頓堀(24日、大阪市中央区)

新型コロナウイルスの「第3波」に伴い、大阪府は大阪市中央区と北区の飲食店などに営業時間の短縮を求めることを決めた。一部で客足が戻り始めていたミナミやキタなどの繁華街では感染防止への理解を示しつつも、忘年会シーズンを控えて落胆が広がる。3度目の時短要請となるミナミの一部エリアからは「行政は損失への十分な支援を」との声も上がった。

「3回目の要請となると正直厳しい。客足は戻っておらず、家賃の支払いにも影響が出かねない」。大阪の繁華街、ミナミの老舗串カツ店「串かつだるま 道頓堀店」(大阪市中央区)の担当者は話す。

ミナミの一部地域では半年余りの間に3回の時短要請が出ることになる。この串カツ店も4~5月にかけて休業し、8月にも営業時間の短縮に協力。同店では府から時短要請があれば、今回も閉店時間を午後10時半から1時間半早めるという。

忘年会シーズンの例年12月には店舗前に入店待ちの行列ができる時もあるが、今は店内の席が埋まることはほぼない。「インバウンド(訪日外国人)も来ないし、感染が早く落ち着いてほしい」とこぼす。

「仕事の終わりが遅いので営業短縮になると飲み会が開きにくくなる」。ミナミに職場の仲間と飲みに来た大阪市の会社員(25)は話す。会社からは9月まで飲み会を控えるよう求められ、10月から解禁になった。この日は久々に同期で集まり忘年会も計画しようとしていたが、「実現できないかもしれない」とこぼした。

ミナミにある道頓堀商店会(同区)の北辻稔事務局長は「地域の客足がまた大きく減るだろう」と懸念する。8月に例年の1割ほどに落ち込んだ商店街の客足は、11月の3連休は7割ほどに回復していた。「感染拡大防止のため要請には協力せざるを得ない」と理解を示すが、「行政は店舗ごとの損失を調査し、実情に応じた支援を検討してほしい」とも話した。

高級クラブやバーなど2千店以上がある夜の社交場、北新地(大阪市北区)も先行きへの不安が尽きない。

ラウンジ「ベルエポック」のオーナー、岡部重彦さんは「2次会利用が多く夜9時までの営業では厳しい」と話す。検温器による顧客の体温チェックやアルコール消毒も徹底してきたが、客足は戻らないままだ。30人超ある座席のうち「1日2組ほど来店すればいい方」と話す。

府による前回の要請が明けた6月以降、店は赤字続き。国と府・市からは今回の時短要請に伴い支援金が出る見込みだが、岡部さんは「従業員5人を抱えており、支援金だけでは賄えないと思う」とこぼす。

北新地の飲食店団体、北新地社交料飲協会の担当者は、「年末のかき入れ時を期待して赤字覚悟で営業を続けてきた経営者も少なくない」と話す。一時は例年の3割ほどに減少した人出が11月には6~7割には回復し、忘年会シーズンへの期待も高まっているだけに「店を続けられなくなる人も出てくるのではないか」と懸念の声も漏れる。

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