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不安募る名古屋の繁華街 知事、時短要請の可能性言及

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、東京都は居酒屋などに営業時間の短縮を要請する際の基準の策定を始めた。愛知県の大村秀章知事も24日、状況によっては時短営業を求める可能性に言及。名古屋の繁華街には落胆が広がり、年末のにぎわいに期待した飲食店主は不安を募らせた。

錦の繁華街を行き交う人たち(24日、名古屋市中区)

「ようやくこれからというときに……」。名古屋市栄地区で居酒屋を営む男性(51)は嘆く。感染の急拡大を受け、先週に入って予約が立て続けにキャンセルになった。期待した忘年会の予約の電話もほとんどない。

この店では政府の観光需要喚起策「Go To トラベル」で観光客の来店が増え、11月上旬ごろには売上高が前年同期の9割ほどまで戻っていた。年末に向け、新たにアルバイトを雇うつもりだったという。男性は「もし休業や時短営業になれば従業員の給料すら払えなくなる」と訴えた。

大村知事は24日の記者会見で飲食店などに対する時短営業の要請について触れ、「いろいろなシミュレーションはしている。今の状況で感染者が増えていくと、いずれはそういう形にならざるをえない」と述べた。

愛知県は4月、幅広い業種に休業や時短営業を求めた。感染が再拡大した8月には、名古屋の錦や栄地区の一部に絞り飲食店に時短などを要請。今後、県が要請に踏み切れば3回目となる。大村知事は「厳しい事態を念頭に置き、さまざまな場面を想定して対策を考える」と話した。

名古屋市内でバーを経営する男性(31)は「8月よりも売り上げが落ちている」と不安そうに語る。持ち帰りやランチ営業にも力を入れているが、「これ以上やれることは少ない。ここからは体力がない店から潰れていく」と危機感を強める。

同市の焼肉店の男性店長(45)は時短営業の要請があれば応じるつもりだ。換気など感染対策は徹底しているが、「お客さんに感染者がいないとは言い切れない。県の要請に応じなければ、どんな目で見られるか分からない」とこぼす。

感染急増を受け、東京都は時短要請する基準の策定を始めたが、事業者に支払う協力金の財源確保が課題で国と綱引きを繰り広げた。都はこれまで4回、計約1560億円の協力金を給付してきた。財源となる「財政調整基金」は当初の9千億円超から2020年度末残高は約1700億円にまで激減する見通しだ。

国は自治体が時短要請した場合、協力金の8割を補助するが、当初は対象を都道府県内の飲食店数の2割までとする条件を付けた。広い地域で流行する都は時短要請の範囲を絞り込むのは困難で、都幹部は「補助金の仕組みは都の実態には適さない」と頭を抱えた。

「自粛要請で事業者が少なからず倒産するのは明らか。国は関与を極力減らして自治体に丸投げしている」との不信感も都庁内にはあった。都などの要望を受け、国は24日、この条件を緩和する方針に転じた。

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