徳島県が69億円補正案 コロナ対策、累計800億円超に
県民向け宿泊支援第2弾実施
徳島県は24日、一般会計で69億円を増額する2020年度11月補正予算案を発表した。新型コロナウイルス対策として、県内観光需要の喚起を狙う県民向け宿泊支援「冬のとくしま応援割」を実施するほか、検査・相談体制の強化など66億円を計上。県のコロナ対策予算の累計額は800億円を超えた。補正後の一般会計は5710億円。

徳島県内のホテルや旅館などの宿泊施設を県民が利用する場合、宿泊料を1人1泊5000円まで補助する「冬のとくしま応援割」を12月1日から21年2月末までの3カ月間実施する。利用枠は2万泊分を用意し、事業費1億1300万円を追加した。6~8月に実施した同様のキャンペーンに続く第2弾で、閑散期となる冬に県内宿泊事業者を支援する目的だ。
飯泉嘉門知事は「今年は特にインバウンド(訪日旅行客)需要の回復が見込めない中で、県内観光需要の創出が課題となっている」と社会経済活動を上げていく必要性を強調。東京、大阪、北海道などで感染が広がっていることに対し「感染状況をしっかりみながら、精緻に判断することが重要になる」と語った。
新型コロナと季節性インフルエンザの同時流行に備え、発熱症状がある人に適切な医療機関を案内する相談窓口の「ワンストップ化」を目指し、平日の日中だけでなく夜間、休日も対応するコールセンターを12月中にも設置する計画。入院患者の病床確保や軽症者の療養体制の整備などを含めた医療体制の強化に60億円を充てる。
香川県で発生した鳥インフルエンザの徳島での発生を防止するための防疫体制強化に9600万円を計上。香川県とつながる主要道路に設置している6カ所の消毒ポイントの運用期間を延長するほか、県内の約250カ所の養鶏場へ配布するための消毒用消石灰の備蓄などを実施する。