/

大阪、再び時短要請へ 高齢者感染拡大に危機感

JR大阪駅前でマスクを着けて歩く人たち(23日、大阪市北区)

新型コロナウイルスの「第3波」に歯止めがかからない中、大阪府が一部の飲食店に再び営業時間短縮を呼びかける見通しとなった。吉村洋文知事が23日に出演した読売テレビの番組で、27日からの時短営業を要請する考えを表明した。府は21日から「5人以上、2時間以上」の飲み会の自粛を要請しているが、重症化しやすい高齢者の感染が広がっており、より強い措置に踏み切る。

「(感染者数は)確実に右肩上がりだ。重症病床も埋まってきており、感染を抑える方に力を入れるときだ」。吉村氏は強調した。

府は24日夕に対策本部会議を開き、飲食店への要請内容を決める。政府の観光需要喚起策「Go To トラベル」についても、大阪市を目的地とする旅行を一時除外するよう国に要請することを正式決定する。

吉村氏は「感染防止と社会経済活動の両立」を掲げてきた。今春の「第1波」では府域全体で幅広い業種に休業や時短営業を要請したが、「第2波」では若者や「夜の街」関連の感染者が多いとして、8月6~20日の休業・時短要請は繁華街・ミナミの一部に限った。

「第3波」ではあらゆる世代に感染が広がっており「夜の街」関連の感染者が多いわけではない。それでも府が飲食店への時短要請に踏み切るのは、高齢者への感染が拡大し重症患者が急増しているからだ。

府内では22日までの2週間の感染者のうち、60代以上が1065人で全体の27%を占める。東京都は891人で17%だ。高齢者施設や医療施設でクラスター(感染者集団)が発生した例もあるが、多いのは感染経路不明や家庭内感染だ。

吉村氏は「大阪は若者と高齢者の生活圏が非常に近い。市中感染が広がるとどうしても高齢者に広がりやすい」と分析する。

重症病床の確保数(206床)に対する使用率は、23日時点で47.6%。1カ月ほど前は10%程度だったが、急速に埋まってきている。新規感染者の前週比は23日時点で約1.5倍。府の試算では、このペースで増えた場合、12月上旬に重症者数が確保目標数(215床)を上回る。

府の専門家会議の座長を務める朝野和典・大阪大教授は「医療現場はかなり逼迫している」と危機感を募らせる。「増加傾向が続けば、これまでコロナ患者を受け入れていない病院でも受け入れを検討せざるをえない」と話す。

時短営業の要請対象は、24日の対策本部会議で詳細を議論する。吉村氏は大阪市内の繁華街にある一部の飲食店を念頭に置いているとし「カラオケや接待を伴う飲食店、酒を提供する飲食店が対象」と述べた。

事業者への影響は大きい。政府は17日、時短営業した店に月最大60万円の協力金を給付すると発表。財源の8割を都道府県に交付するとした。

吉村氏は23日、国と府で1日2万円の協力金を支給すると説明。大阪市が協力金を上乗せする方針だとし「前回よりは支援できる策を考えている」と話した。ただ、府のコロナ禍で税収減が見込まれるなか、府の財政がさらに圧迫される可能性もある。

春割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

新型コロナ

新型コロナウイルスの関連ニュースをこちらでまとめてお読みいただけます。

ワクチン・治療薬 休業・補償 ビジネス 国内 海外 感染状況

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で申し込むログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で申し込むログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で申し込むログイン