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ネタニヤフ首相がサウジを極秘訪問か イスラエル報道

(更新)
イスラエルのネタニヤフ首相(写真は9日、テルアビブ近郊)=ロイター

【カイロ=久門武史】イスラエルのメディアは23日、ネタニヤフ首相が22日にサウジアラビアを極秘に訪れ、ムハンマド皇太子と会談したと一斉に報じた。国交はなく、事実なら訪問が公になるのは初めて。イスラエルとアラブ諸国の国交正常化が進むなか、アラブの「盟主」サウジが追随するかが焦点になっている。

会談にはサウジを訪れていたポンペオ米国務長官も加わったという。イスラエルは今夏以降、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、スーダンと相次いで国交正常化で合意した。仲介したトランプ米政権は他のアラブ諸国に同調を促している。

サウジのファイサル外相は23日「そのような会談はなかった。いたのは米国とサウジの高官だけだ」とツイッターで否定した。一方、イスラエルのガラント教育相は23日「素晴らしい成果だ」と地元メディアに語った。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)はサウジ政府関係者の話として、ネタニヤフ氏ら3者が国交正常化を協議したと伝えた。

イスラエル紙ハーレツによると、会談はサウジの紅海沿岸に建設中の未来都市「NEOM」で開かれた。UAEなどとの国交正常化で重要な役割を果たしたイスラエル情報機関モサドのコーヘン長官が同行したという。

ネタニヤフ氏がよく使うプライベートジェット機が航空機の航路追跡サイトで確認され、現地に約2時間とどまった後にイスラエルに戻ったとしている。

ポンペオ氏は18、19日にイスラエルでネタニヤフ氏と会談し、続いてサウジなど湾岸諸国を訪れた。ともに対立するイランへの対応を協議するなかで、サウジとイスラエルの関係正常化も議題になった可能性がある。

イスラエルとの関係について、サウジはUAEやバーレーンとは一線を画す姿勢を今のところ崩していない。ただ両国と国交を正常化したイスラエルの民間機が領空を通過することは認めた。

サウジは2002年、アラブ諸国とイスラエルの和平案を提唱した経緯がある。イスラエルが1967年の第3次中東戦争で占領した地域から全面撤退し、パレスチナ国家の樹立を認めることを条件とした。

サルマン国王はこの原則を重視しパレスチナに寄り添う姿勢を示すが、「脱・石油」改革を率いる実力者ムハンマド皇太子はイスラエルとの関係改善に前向きとみられている。共通の脅威とみなすイランへの対抗で、イスラエル側と接近してきたとの見方が強い。

サウジはイスラム教の聖地を抱え、アラブのリーダーを自任する。仮に国交正常化に踏み出せば、静観の構えだったアラブ諸国が相次いで同調する可能性がある。サウジと親密なトランプ政権は、イスラエルと国交を結ぶ国の拡大に重ねて意欲を示している。

パキスタンのカーン首相は12日、イスラエルとの国交について米国と少なくとももう1カ国から「圧力を受けている」と地元メディアに述べた。名指しは避けたが、パキスタンに経済支援をしているアラブ産油国だとの臆測を呼んだ。カーン氏はパレスチナ問題を置き去りにしてイスラエルと国交を結ぶ考えはないと強調している。

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