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五輪ゴルフ、またも世界1位不在? 延期で潮目変化

編集委員 串田孝義

初めてグリーンジャケットに袖を通し笑顔のD・ジョンソン。来年の東京五輪は出場辞退を決めている=AP

ゴルフのメジャー、マスターズ・トーナメントを10度目の出場で初制覇した「DJ」ことダスティン・ジョンソン(米国)は、オーガスタのコースから車で約1時間、「正確には1時間15分」ほどの米サウスカロライナ州コロンビアで生まれ育った。

幼少期から憧れたグリーンジャケットについに袖を通し、「これから毎年ここに戻ってこられる。(大会を主催する)マスターズ委員会から『もう来なくていい』と言われるまでずっと出続けるよ」。喜びを倍にしたのが、このジャケットを着せてもらったのが前年優勝のタイガー・ウッズ(米国)だったこと。全盛期の2001、02年の連覇を当時高校生のDJは羨望のまなざしで見ていた。

16年全米オープンに続くメジャー2冠、米ツアーでルーキー年から14季連続で勝利を積み重ねて、通算24勝のDJはすでに超大物。ツアーで15年プレーしたあと有効になる永久シードの資格(20勝)をすでにクリアしており、主な現役ではウッズ(82勝)、フィル・ミケルソン(44勝)に次ぐ3番手につける。

マスターズ制覇で世界ランキング1位の座を盤石にして迎える21年は出場試合の勝利はもちろん、5カ月後に迫る次回マスターズでの連覇、さらにはグランドスラム達成へと突き進むのだろう。

その最強ゴルファーの姿を来年夏の東京五輪ゴルフで見ることはなさそうだ。DJは112年ぶりにゴルフが五輪に復帰した16年リオデジャネイロ五輪に続き、東京五輪も早々と出場辞退を宣言、代表レースからすでに彼の名は消えている。

米ツアーの20~21年シーズンの日程はすでに発表されており、東京五輪ゴルフ男子の2週前にメジャー最終戦の全英オープンが行われる。さらに五輪競技開催週の前後もびっしりと試合で埋まっている。リオではジカ熱への不安などそれぞれに理由があったとはいえ、世界トップのジェーソン・デー(オーストラリア)のほか、2位のDJ、3位ジョーダン・スピース(米国)、4位ロリー・マキロイ(英国)がそろって姿を見せなかった。今回も新型コロナウイルスの世界的な感染状況がどうなるか予断を許さぬなか、ツアーを優先する世界1位の決断は、他のランク上位選手に影響を及ぼしそうだ。

1年延期となり東京五輪の女子日本代表争いに加わる勢いの古江=共同

五輪の1年延期による潮目の変化は女子でも起こっている。五輪ゴルフ女子の2週後には全英女子オープン(英スコットランド・カーヌスティ)が組まれており、エビアン選手権(フランス)の時期次第では、移動の負担を考慮する有力選手の間で判断が揺れそうだ。

女子日本代表争いに注目すると、伊藤園女子、大王製紙エリエール女子の2週連続優勝で今季3勝目を挙げた20歳の古江彩佳がついに世界16位となった。まさに昇竜の勢い。出場試合数がまだ30戦あまりと少なく、現在の好調をキープして、上位の成績を続けていくと一足飛びに順位は上がっていく。

今年なかなか調子が上がらずランクを下げている鈴木愛(20位)を抜き、渋野日向子(15位)の背中をとらえ、今年のうちにも自力で出場権を得るトップ15入りの可能性がある。代表候補1番手の畑岡奈紗(7位)に次ぐ2番手の座争いが古江の急台頭で激しくなりそうだ。

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