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武正晴監督、再びボクシングを撮る

「アンダードッグ」の武正晴監督

「百円の恋」の武正晴監督が再びボクシングを撮った。森山未來主演「アンダードッグ」(公開中)は題名通り「かませ犬」に落ちぶれたボクサーの物語。劇場版は前後編で計4時間36分という長さ。2021年1月からは全8話の配信版もABEMAプレミアムで配信される。

「面白いが、えらいことだと思った」と武。プロットにあるボクシングの試合は全部で12。「1試合でも大変だが、きっちり作らないといけない。『百円の恋』以来のスタッフが成熟し、『全裸監督』などで培ったものが生きた」

森山、北村匠海、勝地涼が崖っぷちに立つ3人のボクサーを演じる。「リングに立つ人間の気持ちを伝えたかった。リングの上にカメラをもちこみ、聞こえる音や見えるものを撮った。リングの上で一緒に闘うように」。後楽園ホールを1000人の観客で埋めて、臨場感をだした。

瀧内公美、萩原みのりらが演じる周囲の女性たちも印象深い。「ボクサーにとってリングとは人生。女性たちはいわばセコンド」。配信版ではこうした周辺人物をより細かく描いた。

負け犬や社会の片隅に生きる人、不器用な人をずっと撮り続けてきた。「身近にいる人、知っている人だから。そういう人にひかれるし、そういう人の一瞬の輝きにドラマ性がある」

自身も遅咲きだ。工藤栄一をはじめ多くの監督の助監督を務め、初監督は40歳手前。「何を撮るんだ。何もないじゃないか」という現実と向きあって撮った第1作が「意外と自分らしかった」。「何を撮り、何を残すか、今も悩む」

大学時代に映画の現場に入って30年。「日常がすべて映画。休むと瞬時の判断力が衰える。スポーツ選手や俳優と同じ。彼らもルーティンを怠らない」。10年前から毎朝起きたらまず映画を見るという習慣を続けているという。

(古賀重樹)

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