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経験豊富な指揮官、V4か雪辱か 再びの対峙

日本シリーズ・再戦のキーマン(下)

巨人・原監督にソフトバンク・工藤監督。両軍を率いるのは現役時代から何度も頂上決戦で相まみえた2人の指揮官だ。パ・リーグの本拠地2球場、全試合指名打者(DH)制という異例のシリーズをいかに戦うのか。

京セラドームでの練習を見守る巨人・原監督=球団提供・共同

雪辱戦を前に、巨人には厳しい条件がそろった。特に全試合でのDH導入は戦い慣れた相手を利する。ただ、原監督はセ・リーグのレベルアップとスリリングな攻撃実現のため、かねて「セもDH制を使うべきだ」と主張してきただけに、不慣れな条件での戦いも泰然として受け止める。

「ルールにのっとって我々は正々堂々と戦っていく。それだけ」と監督。左足のけがから復帰してきたベテラン亀井、ウィーラー、中島ら左右の打者の状態を見極め、相手によってDHでどう使い分けるか。

「昨シーズンは日本シリーズの準備というものを(コーチ陣に)教育できていなかった」。4連敗で敗退した昨季は戦前のミーティングが不十分で悔いを残した反省から、今回はスコアラーが分析したデータをチーム全体で共有、理解することに時間を割いたという。

チームは18日に大阪入りし、非公開練習も行った。「仕込みが最も重要。資料もできている。昨年に比べたら選手個々、チームとも準備できている」「心地よく時は過ごせた」と自信をのぞかせる。まずは先手を取って主導権を握りたい。

前日練習で笑顔を見せるソフトバンク・工藤監督=共同

西武での現役時代、2年連続MVPを獲得するなど日本シリーズに強かった工藤監督は「3つの準備をしっかりしてほしい」とナインに繰り返す。大一番を前に求めるのは身体、心、頭の準備だ。セ・パ交流戦がなかった今年は相手のイメージを膨らませる「頭の準備」がより重要に。「試合というのはやってみないと分からない。それでも色々な想定をしておくことで対応力が上がる」

西武時代の名将・森監督は第2戦重視で知られたが、自身の考えは「先手必勝」と言い切る。「初戦を取ったほうが圧倒的に有利。どう先に勝つか。それを一番考えている」。相手の分析は「どういうチームか」に焦点を当てる。

直前に発表された全試合でのDH制導入を「普段通りに戦える」と喜ぶ。守備の不安を気にせず、短期決戦に強いデスパイネらをフル稼働させられるのは大きい。今季9勝2敗1引き分けと京セラドームで結果を残したのも好材料だ。

ただ、どれだけ備えても想定外が起こり得るのが勝負事。決断に際し、大事にするのは「迷わないこと」だ。「最後は自分の目、感覚、勘に基づいて信じた選手を使う。迷いにつながるような話や情報は聞かない」

昨年のポストシーズンでは後がなくなったところで「後悔しない決断を」と割り切った選手起用に切り替え、10連勝を果たした。巨人との再戦を前に「(昨年4連勝の意味が)ゼロだとは思わない」。入念な準備に基づく確かな自信。人事を尽くして天命を待つ。

(常広文太、吉野浩一郎)

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