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秋の「第3波」、身構えるイベント 変更・縮小迫られ

新型コロナウイルスの感染の「第3波」に歯止めがかからず、秋の3連休の集客を見込んだイベントの主催者は直前になって対応に追われた。かき入れ時にやむなくのオンライン化や開催規模の縮小。これ以上の感染拡大を抑えるには対策の徹底が不可欠で、行楽地も身構えた。

連休を前に準備が進められるイベントの会場(20日、東京都渋谷区)

東京・渋谷の宮下公園で21、22日に開催する「MERRY SMILE SHIBUYA 2020」は、開催2日前の19日に来場型からオンライン配信に急きょ切り替えた。担当する区の安蔵邦彦部長は「完全な形で開催できないのは残念だが、区内だけでなく全国の視聴者に届くことを期待する」と話す。

同イベントは3年前、東京五輪・パラリンピック応援のために区の主催で始まった。五輪自体が延期になった今年も、入場制限や感染対策を行いながらの会場開催を目指して約30団体と準備を進めてきた。

直前に感染者数が急増し、オンラインイベントと無観客ステージのライブ配信に変更。安蔵部長は「苦肉の策として公園内通路でパネル展示をする。道行く人に少しでも興味を持ってもらえれば」と話した。

東京・代々木公園で21~23日に開かれる日本最大級のスペイン祭「フィエスタ・デ・エスパーニャ」も規模縮小を余儀なくされた。パエリアなどの飲食やフラメンコが楽しめ、毎年10万人が訪れるが、例年約50あるブースの数は今年は半分以下に削減。会場内にいる人数は1500人までに制限する。

感染が起きた場合に備え、活用するのがスマートフォンの接触確認アプリ「COCOA(ココア)」だ。入場する際にダウンロードを推奨する。入場時は人工知能(AI)を使った顔認証カメラで検温するなど、通常の感染対策も徹底する。

「多数の人が密集して大声の発生を行う行事、パーティーは明らかに感染リスクが高い」。国立国際医療研究センターの大曲貴夫国際感染症センター長は19日の記者会見でそう指摘した。日本医師会の中川俊男会長も18日の記者会見で今週末を「秋の我慢の3連休としてほしい」と求めた。影響は秋のイベントだけでなく、首都圏近隣の行楽地にも及んでいる。

静岡・伊豆半島の温泉地にあるホテルでは、3連休の予約がほぼ満室だったが、13日ごろから予約客の計15組がキャンセルした。同ホテルの担当者は「客足は好調だが感染状況の悪化でキャンセルの動きが広がりだした。今後が不安だ」と漏らす。

このホテルでは感染対策で客室の稼働率を約8割に抑えているが、7月に始まった政府の観光支援策「Go To トラベル」の影響で、1カ月の売り上げは前年比で2割程度増えていた。感染状況が深刻化している都内からの客も多く、担当者は「連休中も気を引き締めて感染対策を徹底したい」と話した。

一方、関東からの旅行者が多い長野県軽井沢町では、現時点では予約キャンセルなどの影響は目立っていないという。軽井沢観光協会の工藤朝美事務局長は「日が近いとキャンセル料が発生するため、旅行プランを中止しにくい」とみている。

「トラベル」に東京発着分が加わった10月から特に観光客が増えた。稼働率が前年を上回る宿泊施設もあるが、効果が大きいのは一部の高価格帯の宿泊施設で、町の7割を占めるペンションや民宿の稼働率は前年並みだという。

工藤事務局長は「利用者は普段泊まらない高価格帯の施設を選ぶ傾向にあり、買い物や食事の支出もクーポンの範囲内に抑える人が多い」とみる。観光需要は回復しつつあるが「小規模な宿泊施設や小売店、飲食店にまで効果を行き渡せるのは難しい」と話した。

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