中国ライブ配信大手に不正会計疑惑、百度が買収予定

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2020/11/20 17:13
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歓聚集団(JOYY)は米ナスダックに上場している(同社サイトから)

歓聚集団(JOYY)は米ナスダックに上場している(同社サイトから)

【北京=多部田俊輔】中国のインターネット検索最大手、百度(バイドゥ)が買収を計画する中国ライブ配信サービス大手、歓聚集団(JOYY)の中国のエンターテインメント分野のライブ配信事業「YYライブ」に不正会計問題が浮上した。JOYYは否定している。百度は2021年前半に買収手続きを完了する計画だったが、影響が出る可能性もある。

空売りを仕掛ける「ショートセラー」として有名な米投資会社のマディー・ウォーターズは18日に発表したリポートで、YYライブの90%に詐欺行為の不正があると指摘し、「YYライブは蜃気楼(しんきろう)のエコシステムだ」と述べた。

具体的には、歌やトークをライブ配信する芸能人らにファンがお金を払って応援する「投げ銭」の仕組みの大半がJOYY側によって仕組まれたもので、芸能人らは「現実には一部の収入しか得ることができないだろう」と指摘した。18日、米国で上場するJOYYの株価は一時、26%下落した。

一方、JOYYは19日、マディーのリポートについて「多くの間違いや根拠のない記述、誤解を招く結論や解釈が含まれる」と反論した。中国のライブ配信事業に関する「基本的な理解が不足している」とも述べた。

百度は日本経済新聞の取材に対し、コメントを控えた。ネット業界の関係者は「もしJOYYに詐欺的な不正を確認できれば、百度による買収はストップすることになるだろう。不正がない場合でも、調査などに追加の時間がかかる可能性もある」と指摘する。

マディーは今年初めに中国カフェチェーン大手、瑞幸咖●(くちへんに非)(ラッキンコーヒー)の不正会計の可能性を指摘し、ラッキンは4月にこれを認めた。その後、6月に米ナスダック市場の上場廃止に追い込まれた。

百度傘下の動画配信会社、愛奇芸(アイチーイ)を巡っても米投資会社、ウルフパック・リサーチが4月に売上高の改ざんなどを指摘した。愛奇芸は8月に一部の財務記録などについて米証券取引委員会(SEC)の調査を受けたと明らかにするとともに、幹部が「調査結果には自信を持っている。愛奇芸の企業統治を信じている」とコメントした。

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