ソニー、国内映画トップに冨田みどり氏

ソニーは20日、同社のブランド戦略を担当するバイスプレジデント(VP)の冨田みどり氏(58)が、国内映画子会社のソニー・ピクチャーズエンタテインメント(SPEJ)の代表取締役に就任すると発表した。2021年1月1日付。映画・音楽など同社のエンターテインメント事業の国内子会社トップに女性が就くのは初めて。
SPEJの滝山正夫代表取締役(69)は同日付でエグゼクティブアドバイザーに就く。滝山氏はソニー傘下で有料アニメ専門チャンネルを手がけるアニマックスブロードキャスト・ジャパンなど複数社の社長を続ける。
新たにSPEJのトップに就く冨田氏は1984年にソニーに入社した。09年にはグループ戦略部門の部門長とCEO(最高経営責任者)プレジデント室の室長に就任。その後、スマートフォン子会社で戦略部門のシニアバイスプレジデント(SVP)を務めた。16年からはブランドデザインプラットフォームのVPとして、ソニーグループ全体のブランド戦略を担ってきた。
冨田氏は事業間の連携を深める「ワンソニー」と呼ぶ取り組みを推進してきた。ブランドデザインプラットフォームは異なる事業間の相乗効果を促す部署を抱えており、冨田氏はエンタメ事業幹部との信頼関係を培ってきた。SPEJはトップに冨田氏を迎え、音楽やゲーム事業との連携を加速したい考えだ。
ソニーは21年4月にエレクトロニクス事業を手がける中間持ち株会社のソニーエレクトロニクスと傘下の3子会社を統合すると17日に発表した。スマホ子会社の槙公雄副社長(56)が統合会社の社長兼最高経営責任者(CEO)に就任する。21年4月の「ソニーグループ」への社名変更に向け、経営陣の世代交代を進めている。