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コロナ相場はバブルか 「バフェットの指標」警戒域に

マネーの世界 教えて高井さん

米国株は史上最高値を更新し、日経平均株価も約29年ぶりの2万6000円台を付けた。新型コロナウイルスの感染拡大と同時並行で進む世界株高。市場には「カネ余りが生んだバブルでは」といった声も広がる。

「バブルかどうかは、はじけてみるまで分からない」。よく知られたグリーンスパン元米連邦準備理事会(FRB)議長の言葉だ。2008年の金融危機につながった住宅バブルを生んだ「主犯格」の自己弁護のようにも響くが、これは真実だろう。今のコロナ相場がバブルか否か、答えがあるわけではない。

確かなのは、新型コロナのパンデミックが始まる前から、世界の株式市場には過熱の兆しがあったことだ。いわゆる「バフェットの指標」は15年に警戒水準の100を超えて以降、高止まりしてきた。

バフェットの指標は株式市場全体の時価総額を国内総生産(GDP、名目ベース)で割って100を掛けて計算する。株式市場と実体経済のサイズを比べるざっくりとした発想の物差しだ。理論的に適正値があるわけではないが、ITバブル時に米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が過熱のサインと指摘して以来、注目を集めてきた。

世界取引所連盟(WFE)によると19年末の加盟取引所の時価総額は合計約93兆ドル。全世界を対象としたMSCI指数はドルベースで年初来で約8%上昇しており、足元では世界の株式時価総額は100兆ドル程度に膨らんでいる。一方、国際通貨基金(IMF)の見通しでは、新型コロナの打撃で20年の世界の名目GDPは約84兆ドルと前年比4%目減りする。

この結果、バフェットの指標は120程度と金融危機前夜の07年末の116を上回り、米国の同指標は170と異例の水準に切り上がっている。

ワクチン開発のニュースに対する敏感な反応を見ても、今の株高は「コロナの後」の経済正常化を先取りする動きとみて良いだろう。IMFはコロナ禍を乗り越えた後、世界のGDPが23年に100兆ドルを超える見通しを示している。バフェットの指標に照らせば、現状の株価は3年後の世界経済の姿に見合った水準とも解釈できる。

株式相場が「ここからさらに上」を目指せばバブルに対する警戒感はより強まるだろうが、先述の通り、バブルか否か、誰にも確信は持てない。分かっているのは、マーケットはこれまでもバブルを繰り返してきたし、今後もその本質は変わらないだろうという事実だ。

今回の「教えて高井さん」の解説動画では、過去のバブルを振り返り、そこに共通するパターンと現状の比較を試みた。

経済学者ジョン・K・ガルブレイスは名著『バブルの物語』で、投機の熱狂に飲み込まれないための処方箋は「高度の懐疑主義」を保つことしかないと喝破した。未曽有の危機下の異例の株高局面だからこそ、一息入れて、歴史の教訓に目を向けるのは無駄ではないだろう。

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