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トルコ中銀が4・75%利上げ 新総裁で金融政策「正常化」期待

【イスタンブール=木寺もも子】トルコ中央銀行は19日、金融政策決定会合を開き、主要な政策金利の1週間物レポ金利を4.75%引き上げ、年15%にすると決めた。7日に就任したアーバル新総裁の下で大幅な利上げに踏み切ったことで、同国の金融政策が正常化するとの期待が高まり、通貨リラは買われた。

トルコ中銀のアーバル新総裁=ロイター

リラの対ドル相場は発表後、前日比で一時2.5%上昇した。

トルコでは今月、財務相と中銀総裁が相次いで交代した。新体制下で初めての金融政策決定会合は、低金利でリラの大幅安を招いた前体制からの転換を打ち出せるかの試金石とみられていた。

中銀は2019年7月から20年5月までに主要政策金利を計15.75%引き下げた。インフレ率を下回る実質的マイナス金利状態となり、リラは対ドルで3割超下落した。

リラを買い支えるために中銀が費やした外貨準備は1000億ドル(約10兆円)以上と推計される。エルドアン大統領は、アーバル新総裁らに外貨準備の危機的な状況を説かれ、自らの娘婿の財務相らを退任させることに合意したとされる。

中銀は今回の決定会合で、資金供給を主要政策金利に1本化するとも発表した。これまで政権への配慮から主要政策金利を抑えつつ、より高い別の金利に金融機関を誘導することで実質的な調達金利を引き上げていた。こうしたわかりにくさも投資家を遠ざけていた。

今回の決定は市場にひとまず安心感を与えたが、焦点は「エルドアン氏がいつまで我慢できるか」(イスタンブール経済リサーチのジャン・セルチュキ代表)。大統領の任期切れを23年に控え、再選を果たすには、景気を冷やしかねない高金利は避けたい本音がある。

金利を「悪」と断じるエルドアン氏は18日「高金利の下では投資や雇用、輸出を増やすことはできない」と従来の主張を繰り返していた。大統領令一枚で中銀総裁を交代させたことも、政権が中銀に介入する構図を改めて浮き彫りにしたといえ、リラの中長期的な安定はなお見通せない。

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