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中部の対中輸出、10月は過去最高 車や化学品がけん引

名古屋港のコンテナターミナル

中部の中国向け輸出が大幅に増えている。名古屋税関が19日発表した管内貿易概況によると、10月の対中輸出は前年同月比13%増の2941億円と、単月として比較可能な1979年1月以降で最大だった。中国の景気回復が背景にある。自動車関連が中心だが、化学品や半導体製造装置、電子部品など多様な品目に影響が広がっており、全輸出を押し上げている。

中部全体の輸出は2%増の1兆6610億円と2カ月連続で増加した。0.2%減と依然マイナスだった全国の輸出と比べて回復ペースは速い。対中と対米の伸びがけん引する。中国向けは完成車が2.2倍の183億円で8カ月連続、自動車部品は8%増の537億円で4カ月連続でそれぞれ前年同月実績を上回った。

中国は新型コロナウイルスの感染拡大を抑え、世界に先駆けて景気が上向く。調査会社マークラインズによると、トヨタ自動車の中国での10月の販売台数は約17万台と前年同月比33%増え、10月単月で過去最高を更新した。現地生産のほか、輸出で対応しているとみられる。

愛知のトヨタ系サプライヤー幹部は「5月の生産量は前年同月比で半減したが、現時点は過去最高ペースで生産している」と話す。別のトヨタ系サプライヤーもトヨタの生産挽回に合わせて「土曜日も稼働している状況だ」という。

中国向けはハイブリッド車用モーターなどの重電機器、触媒に使う無機化合物、事務用機器などが増加基調にある。なかでも、化学品は前年同月比3%増の297億円となった。中国政府は半導体を国産化しており、半導体製造装置が前年同月の2倍強の26億円になった。

東南アジア諸国連合(ASEAN)向けは減少が続くが、10月は1%減と落ち込みが一段と小さくなった。中部では、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)が域内輸出に弾みを付けることへの期待も広がる。

10月の対米輸出は14%増と、3%増の全国を大幅に上回る伸びだった。自動車が30%増と好調だった。新型コロナウイルスの感染再拡大が深刻な欧州連合(EU)向けは2カ月ぶりに減少した。

世界的に需要が後退する航空機関連は中部でも低空飛行が続く。10月の航空機類(部品)の輸出は45%減だった。米国向けの落ち込みが大きい。中部には米ボーイングの取引先が集積しており、同社の業績悪化が影響したとみられる。中部の工作機械の輸出はいまだマイナス圏だが、大手メーカーの受注は回復している。

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