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沸き立つゲーム、裏方も活況 Nvidiaの半導体品薄に

ゲーム業界の活況で、エヌビディアのパソコン用GPUも品薄の状況が続く(写真はシリコンバレーの社屋)

新型コロナウイルスによる巣ごもりや、家庭用ゲーム機の世代交代でゲーム業界が沸くなか、裏方の半導体産業にも恩恵が及んでいる。米エヌビディアが18日に公表した2020年8~10月期決算では、ゲーム関連の売上高が四半期ベースで初めて20億ドルを超えた。20年は米国だけでもゲーム市場が2割膨らむとみられており、コロナ禍でも活況を呈している。

「うちの店だけで100人以上が順番を待ってるよ」。米サンフランシスコ郊外の電器店の店員はこう苦笑する。エヌビディアが9月に発売したGPU(画像処理半導体)「RTX30シリーズ」の在庫を尋ねた際の反応だ。品薄状態が続いており「ふらりと来て買えるようになるのは来年だろう」と話す。

この製品はパソコンでゲームをする際に、映像を美しくなめらかに映すために使う。例えばRTXを利用して人気ゲームの「フォートナイト」をプレーすると、窓ガラスへの光の反射や人の影などを現実の風景に近づけられる。操作を機敏にできるかが重要なシューティングゲームなどでは、GPUの性能が勝敗に関わる。熱心なゲーマーやパソコンを自作する詳しい層が手に入れようと躍起になっている。

エヌビディアの8~10月期決算は、売上高が前年同期比57%増の47億2600万ドル、純利益は13億3600万ドルでともに過去最高となった。市場予想を上回る業績の原動力になったのがRTXや、任天堂の「ニンテンドースイッチ」に納入している半導体部品だ。

ゲームが業績を支えるのはエヌビディアだけではない。米アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)は10~12月期の売上高が前年同期より41%、7~9月期より7%多い約30億ドルになると予想する。同社はパソコン向けのGPUのほか、ソニーのテレビゲーム機「プレイステーション5」やマイクロソフトの「Xbox」の新型機にも画像処理などに使う半導体を供給する。リサ・スー最高経営責任者(CEO)は「ゲーム機の力強い需要が寄与する」と話す。

米調査会社のNPDグループによると、ゲーム機やソフト、周辺機器の米国での販売額は1~10月で375億ドルだった。前年の同じ期間の水準を20%上回っており、感謝祭やクリスマス商戦を経て20年通年の関連市場の規模は500億ドルを突破する見通しだ。程度の違いはあるが、コロナ感染が再び広がる世界中で同じような傾向がある。

「何億人ものゲーム愛好家が(GPUを)買い替える理由を見つけている」。エヌビディアのジェンスン・ファンCEOはこう指摘し、旺盛な需要が続くと示唆する。現状の課題は十分な量を用意するまでに数カ月かかりそうなこと。コロナの巣ごもりと7年ぶりの新型機の商戦が重なり、予想を超えるゲーム需要が続くなか、供給能力をいかに確保するかが重要になっている。

(シリコンバレー=佐藤浩実)

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