Appleがアプリ配信手数料を下げる理由は?

ここが気になる
アップル端末向けのアプリを配信するには「アップストア」というソフト配信基盤経由で行います。アップルは有料アプリの販売額やアプリ内課金の売上高の30%を手数料として開発者から徴収しています。このストアの仕組みについて、アップルが流通網を独占し開発者側に不利な条件を突きつけているとの声が出ていて、アメリカでは議会が反トラスト法(独占禁止法)違反をめぐって調査しています。
8月には人気ゲーム「フォートナイト」の開発元、米エピックゲームズがアップルを訴えました。30%の手数料が高額だと主張しているほか、配信サービスの利用を強制していると指摘しています。高い手数料を嫌がる動きは広がっており、アップルは2020年のアプリ販売額合計が100万ドル(約1億400万円)以下の企業については、21年1月から手数料を半額の15%に引き下げます。
対象となる開発者数は明らかにされていませんが、ストアを使う約2800万社の大部分が該当するとみられます。アップルのティム・クックCEOは開発者への支援だという趣旨の声明を出していますが、批判の拡大を抑える狙いもありそうです。一方アプリ配信をアップルが支配する構図は変わらず、課題は残ります。
- 【詳しく知りたい人へ】
2015年入社。保育・女性活躍の取材を経て、コンテンツマーケティングを担当。今まで買ったスマホのアプリで最も高額だったのは古地図アプリ。

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