10月の欧州新車販売6%減 再びマイナスに
【フランクフルト=深尾幸生】欧州自動車工業会(ACEA)が18日に発表した2020年10月の欧州主要18カ国の新車販売台数(乗用車)は、前年同月比6%減の102万4582台だった。9月に9カ月ぶりに前年同月を上回ったが再びマイナスに転じた。新型コロナウイルスの感染再拡大が響いた。11月以降は行動制限が広がり、販売減につながりそうだ。

10月の販売台数は最大市場のドイツが4%減の27万台、10月下旬に非常事態宣言が発令されたスペインは21%減だった。フランスや英国を含む5大市場全てが前年割れした。
9月のメーカーグループ別では、首位の独フォルクスワーゲン(VW)の販売台数は6%減で、シェアは24.6%と0.1ポイント上げた。9月から納車を始めた新型電気自動車(EV)「ID.3」が北欧などで好調だった。2位は仏グループPSA(4%減)、3位に仏ルノー(0.2%増)と続いた。
日本勢ではトヨタ自動車が7%減でシェアは5.2%と横ばい。日産自動車の販売台数は15%減、マツダ(28%減)、三菱自動車(34%減)と続いた。
18カ国の1~10月の累計は前年同期比27%減の876万9537台だった。新型コロナの第2波で11月以降、英国やフランスなどで販売店の店頭営業ができなくなっている。年末に向け制限が緩和される兆しは見えておらず、通年でのマイナス幅はさらに広がる可能性がある。