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パナソニック、欧州で電池工場の新設検討

(更新)
パナソニックはテスラ向けの電池供給を念頭に置いているとみられる

パナソニックは18日、ノルウェーのエネルギー会社エクイノールとアルミ大手ノルスク・ハイドロと組み、欧州で電池事業の市場調査を始めると発表した。欧州全域を対象に電池工場新設の是非を検討する。米電気自動車(EV)大手テスラ向け電池供給を念頭に置いているとみられる。テスラは独ベルリン郊外にEV工場を新設予定で電池の調達先が焦点だった。

パナソニックは「テスラ向けも含めて検討しているが、現時点で欧州での工場新設は決まっていない」としている。調査開始という異例なタイミングで発表した理由については「現地の電力会社や機器メーカーに調査への協力を依頼しやすくするため」とした。市場調査は2021年夏に終える。実際に工場を新設する場合は、ノルウェーの2社と生産面での協業も視野に入れる。想定する投資額や具体的な生産量は明らかにしていない。

パナソニックが組むエクイノールは北海油田を開発する欧州石油メジャーの1社として知られるが、近年は洋上風力発電所に注力し「再生エネルギーメジャー」への転換を図る。アルミ大手のノルスク・ハイドロも精錬技術を生かした電池材料のリサイクルに参入している。

欧州連合(EU)は新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた経済を環境投資で立て直す「グリーンリカバリー(緑の復興)」を掲げ、EVの普及にも力を入れる。調査会社の富士経済(東京・中央)は、19年は中国が車載電池市場の半分を占めたが「25年に欧州が最大市場になる」とみる。30年には新車販売の4割前後がEVになるとの予測もあり、大量の電池が必要になる。

車載電池メーカーではこれまでに、韓国のLG化学やサムスンSDIなどが東欧に進出済み。中国・寧徳時代新能源科技(CATL)もドイツ中部チューリンゲン州に巨大工場を建設中だ。

現在、パナソニックは米国と日本の工場からテスラ向けEV用電池を供給している。パナソニックの車載電池事業はテスラ向けを主力とし、売上高が19年度で4735億円。「正極材」と呼ぶ中核部材の独自技術を生かした大容量の電池を得意とする。

ただCATLやLG化学との競争が厳しくなっている。テスラ向けでも19年に建設した中国・上海のEV工場への参画を見送った一方、CATLとLG化学が供給を決めた。

パナソニックはテスラ向け電池事業で赤字が続いており採算などを優先したとみられる。ただ「収益確保のメドがつけば投資するスタンスは一貫している」(佐藤基嗣副社長)として、テスラのベルリン工場への電池供給には含みを持たせていた。EVの販売増を受け、欧州でも成長投資を模索していく。

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