オードリー・タン氏が描く世界 民主主義再生へ道示す
CIVIC×GOVテック(番外編)
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シビックハッカー(市民技術者)の象徴的人物といえば、台湾の天才IT大臣、オードリー・タンさん(39)の名があがる。日本では新型コロナウイルス禍におけるマスク在庫情報サイトの活用などで知られるが、タンさんの真価はITスキルだけにあるのではない。テックの明日と民主主義の未来――。それらを一つの思想として思い描き、社会に具現化しようとしている点にある。
「みんなが善意を持てば世界は魔法のように良い場所に...
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新型コロナウイルス禍を機に行政のデジタル化が緊急課題に浮上した。従来と変わらぬ役所とシステム会社のみで「ニッポンのDX(デジタルトランスフォーメーション)」という大事業に挑めるのか。行政と市民をITでつなぎ、新しい価値観と働き方をもたらす「シビックテック」や「ガブテック」の潮流を追う。(この連載は本編4回、番外編1回で構成します)